第5話 俺は強い?

「んっ……んんん、うーん…ハッ!」


頭を抱えながら俺は起きた

どうして俺は寝てたんだっけ? ここは森だな……


「あっ! 俺モンスターに負け………っ!?」


俺が攻撃しようとしたモンスターが俺の5m先でお座りしてこっちをみていた……


「ひぃっ!」


俺はカンストしてるはず99なはずだ! その俺をアイツは一撃で倒した………俺はカンストしてるのか?


いや今はそんなことどうでもいい!

逃げなくちゃ殺される!


俺が後ろにモンスターを見ながら下がろうとして


グチャッペチャ


なんだ?手に何か………モンスターのなながらが転がっていた。


「うわっー!」


そして気づいた俺の周りにモンスターの亡骸と思われるものが何体か転がっていることに………


おいおいおおいおおおーい! これはどういうことだぁ!?


すると俺の前で座っていたモンスター腰を上げた

そしてゆっくりと近づいてくる!!


またまた待って考えさせろよ! モンスターが周りに転がっていてそしてアイツが俺の前で座っていた………アイツは!俺が起きてから動いてくる


俺が起きるのを待っている? モンスターの亡骸………わからねー


それより今は逃げるしかない!


俺は立ち上がり走った!


逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ! まだ来てすぐだぞ!

まだ死にたくねー! てか女神様の言ってたこと夢じゃねーわ! あんな生き物地球にいねー


「スッスッフー誰っか…たっすけってくれー!!」


アイツはあれだ! 裏モンスターだ! ゲームでいう魔王とか倒したあとの高レベルでも大変なモンスターだ! 絶対そうだ! 見た目に騙された訳じゃない……嘘です、少しだけだよ?


とにかく逃げろ!


「キーー」


追ってきている! ヤバイやばいマジやばい


「キーー!」


ドォーン!


俺の斜め右側の地面が爆ぜた!


「うわー死ぬー!」


左に方向を変えて走る!


でもどうしよ俺どこに向かえばいいんだ! 町とかどこにあるのかわかんないし!


「ハァッハァッアー、もうきつっい! でもっトマッッタラ……死ぬ!」


ウオォーーー死にたくなーーい


「キーー!」


ヴァゴーン!


「ギャッーーーー!死ぬーー」


右に走る!


「ッハァっああ!もう……無理だ……俺はここでッハァハァ…………死ぬんだな?」


なんでだよ! 転移してきてこれって!

こんなことってありかよ……異世界は大変かもしれないって思ってたよ!?

でも! それでもこれはひどすぎるだろ!


いや、そうか……俺だもんな

主人公にはなれねんだ、俺に主人公補正はないよな?

ははは……カンストして俺つえーなるはずだったのにこれだもんなぁ?


「キーー!」


左にそれる


そういえばあのモンスターは、周りの亡骸を作ったんだよな? なぜ俺を殺さなかった……起きた途端に立ち上がり俺を追ってきている……アイツ俺で遊んでいる?


ふっ、俺はアイツのおもちゃにされてるのか……

最後は食われるのかな? 生きたまま……



そんなのぉやだよ〜死にたくない生きたまま食われるの……やだよ


「うっうう〜ハァッハァッ、誰か〜俺を助けて……」


すると森が開けてきたそして……





町だ!町が見える!


「あっああ!ハァッハァッまだ、まだぁ死なん!」


俺は最後の力を振り絞り走った!


「だずっげーっハァッハァッでー」


門の前に立つ門番さんに叫ぶ!


「大丈夫か!今行く!」


門番の1人が俺の方に駆けてくる

そして急に止まれず門番さんを突き飛ばした………あっごめんなさい


「うおー、なにしやがる!」


門番さんはお怒りのようだ、でも今俺はそんなこと気にしてられない


「ハァッハァッたす、助けてください!

モンスターに追われていて! 死にたくない!」


「そ、そうか、待っていろ今助けてやる……

で? モンスターはどこだ?」


「えっ? すぐ後ろに……っていないだと?」


「それに、ここに出るモンスターなんて泥人形やゴブリンだろ? そこまで慌てるようなモンスターではないぞ?」


「いや、違うんです! こう、なんていうか

小ちゃくてオオカミみたいな顔してて羽生えてるやつ!」


「はぁ? なんだそれはぁ、というかオオカミってなんだ?」


オオカミいないのかよこの世界は……

ダメだ伝えられん俺のコミュ力低いしな……


「お前は何しに来た」


門番さんは真剣な顔して俺に質問して来た……イケメンだ……


こういう質問はファンタジー系の小説ではよくあるな。

テンプレでいくわ


「……森で迷子になりまして……そしたらさっき言ったモンスターに追われてここに来てました!」


「そうか、そのグチャグチャな顔と汗で信じてやるが………身分証見せろ、そして早くシャワー浴びろよ?臭いから。ほら」


門番さんは、イケメンスマイルで、手をくいくいとして渡せと要求してくる


どうしよう……そんなの持ってねーよぉー!

これってあれ? 出せなかったら牢屋行き? それとも、お金かな? ここは正直にいうしかないけどさ……


「……無くしてしまって、持ってません! すいま「なくしただと?」せ、ん?」


「無くすはずがないだろ、だってほら!」


そういうと門番さんは手のひらを上に向けた、それを俺が下に見る感じで


「スタスオン」


その言葉を言った途端手のひらからガードが出て来た!


魔法だ! スゲー異世界だ!


「誰でも知ってる常識だろ?」


と、言われましてもね〜私は地球にいた頃でさえ常識わかってなかったのに異世界の常識わかるわけないじゃん。


だって俺だぜ?


「……やってみるか…スタンドオン!」


あれ?でないよ?


という顔で門番さんを見ると


「イヤイヤイヤ〜「スダンドオン!」ってなんだよスタンドオンって、

違うから、ス・タ・ス・オ・ンな?」


お、おお〜あぶっね〜間違えてただけかよ!

ふ〜〜よし! 今度こそ!


「ス・タ・ス・オ〜〜〜ン!」


「最初の方俺を真似しただろお前!」









しかし、カードは出なかった


どうしよう

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