#23 夢ならよかった。
ここは?
「あ、起きたんだ。」
「………ンーンー。」
「嗚呼、ごめんごめん。今ガムテープ外すね。」
「魁斗…………。」
「………!思い出してたんだ。まあ、いいや。イマココデカナタヲコロシテボクモシネバズットイッショダヨネ。」
「…………なんでそんなに震えてんの?僕にそんなに思われてるのが嬉しいの?」
「ちが……」
「そうだよね。ぼくと奏音は相思相愛だもんね。あ、死にたくないんだね。うん、わかったよ。」
よかった。分かってくれた。
「僕ね、奏音との子供がずっと欲しかったんだ。でも、奏音は健全だから『まだ高校生だから』とかいってシてくれないでしょ。だからね、奏音が寝てる間にシたの。」
は?何言ってんだこいつは。
「驚かないで聞いてね。実はねここに奏音と僕の子供がいるんだ。」
「は?」
いやいやいや、なにいってんの?
「ごめんね、そんなに怒らないで。」
嗚呼、意識が遠ざかる。
なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでナンデナンデナンデ。
僕ばっかりこんな目に…………。
全部、
全部、
夢ならよかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます