海に還る日

海に沈んだ

愛の雫は

あこやがいの

胸の中


還らない日々は

輝く波間を

舞うカモメに

似ている


こうして一人

海を見つめ

もう 幾歳が

過ぎたのか…


潮風はまだ

私の背を

強く

押してはくれない


今日も

そして たぶん

明日も──


私は

海になれず

私の涙は

波になれない


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