浅い眠りの悪夢

浅い眠りに苛立ち

苛立ちつつ夢を見る

現で抱えた思念が

醜悪な夢を紡ぎだす


何もかもを棄てたい

棄ててしまえぬものを棄てたい

先ずは己れから棄てたい

棄ててしまえばいいものを


沸々とぶつぶつと

絶え間無く虚無が聲を漏らす

聞くとも無しに耳にするのは

念仏のような呪詛の呻き


夢幻ゆめうつつに流れ続ける

目を背けたくなる歪な思いは

肚の奥底で腐敗して

夜な夜な肚を下すのだ


丑三つ時にトイレに籠り

産卵するような激痛に

毒づきながら涙する

痩せ細りもしない己れの命穢さ


日々、削られていくおやの傍ら

ただただ見詰めるしかない現実すら

受け止めきれずに

こうして半端に調子を崩す弱さを


呪いながら苛立ち

苛立ちつつ夢を見る

この手ですべてを断ち切って

不毛に立ち尽くす愚者おのれの姿を







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