宿すもの

重ね合う温もりが

真実とは限らないように

柔らかな肚の底で

罪は息を潜めている


女であることを

嫌悪する乙女達は

本当は知っているのだ

底知れない官能の罠を


清純の仮面の下で…


微熱のような体温を

愛しいと思いながらも

溺れるのは女ではなく

貪る男達


抱かれながら抱いている

母性を求める子羊達を

肚に抱えた混沌カオス宇宙うみ

すべてを呑み込みながら


気怠い夢を爪弾いて


そうして宿すのだ

想いを企みを罪を幻想ゆめ

自らの裡に深々と

乙女が逃げ去るその奥に



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