2-5 ダンジョン探索の再開…と思っていたのか

 どうも焔です。現在ダンジョン探索を再開したところです。前回叫んだ後ダンジョンの最下層に向かうということで今後の方針は一応決まりました。


「で現在いるのが90階なんだが何階まであるんだ」


 俺はハダカデバネズミのような容姿をしたポイズンクラベルを倒しながら後ろの二人に聞く

 一応補足しておくとポイズンクラベルは90階のボスで自らの毒が強すぎるため体毛が消えてしまったネズミだ。

 その毒は少しでも触れれば即死して仕舞いかねないほどの強さだ。

 まぁ俺は毒を破壊してただのネズミにしてただ斬っただけだけどな


「うぁ~個性殺ししてるね主は」

「たぶん100階じゃない?」

「そう考えるのが妥当か。実際問題ダンジョン攻略するのも飽きたんだよね」


 初めはわくわくしながらダンジョン攻略をしていたのだが単調の作業の繰り返しのようになり始めてきていた。

 なんか一気に最下層に行けるスキルとかないかなぁ…


「そうか作ればいいんだ」

「ふぁ何の話?もしかして私との間で子供をはぁはぁ」

「主がまた悪巧みをかんがえてるなぁ」


 もうセリフだけで誰かが解るな、まぁそんなのはおいといて


「諸君私はもうダンジョン探索に飽きただから新しいスキルを作ろうと思う」

「なんか話が読めた。」

「子作りじゃないのかぁショック」


 アステリオスは何か納得したような顔をしている。

 日影はもう知らんツッコム気にもなれん。但し、ダンジョンから抜けて一段落したらゆっくりと躾けるけどね


「ひぃ」

「どうした日影何かあったか??」


 わざと殺気を日影に向ける

 日影はどんどんと青い顔になり口をパクパクさせる


「あ‥な、何もないよただ背中に何か冷たいものが通っただけ」

「そうか、それはお気の毒に」

「主が日影を虐めてる」

「アステリオスこれは躾だよ」

「アスぅ~焔が虐めるぅ」


 日影が涙目になりながらアステリオスに抱き着こうとしているがアステリオスがよける。アスっていいな今度っからそう呼ぼ


「日影汚いから来ないで」

「はうぅ初めの焔と同じこと言ってる」

「いつまでバカやってんだ。話の続きをするぞ」


 このままだとまた茶番で終わってしまいそうだから強引に話を戻す


「でだ。作ろうとしてるのは条件が揃えば最下層に行けるスキルを作ろうと思うというか絶対に作る。完成次第使用して最下層に飛ぶのでよろしく。…あと完成まで自由時間ね」

「了解ならボクは少し寝るかな…主悪戯したら怒るからね」

「安心しろ悪戯するときはしっかり命令で拒否できずに自主的にやってもらうから」 

「もっとタチがわるかった。」


 アステリオスは自分の身を守るように丸まりながら横になった。


「で日影は何するんだ??」

「私?私は…焔でも眺めてるかな」

「そうかなら俺の助手をしてくれ初めてだからいろいろアドバイスを聞くかもしれないからな。」

「焔の初めてが…私あ~~~ん」


 俺の発言で謎の絶頂をする日影に不安を感じながらもスキル制作に取り組む


「とりあえず初めから目的の物を作るんじゃんくて慣らしで適当な魔法でも作ってみますか」


 俺は目をつむり頭で作ろうとする魔法の具体的な情報を頭で考える。

 慣らし用で新しく作るのは日影用のお仕置き魔法とアステリオス用の悪戯魔法の二つだ。

 頭でそんなことを考えていると脳内に作成ウィンドウが出てくる

 名前 ???

 分類 スキル

 発動条件 アクティブスキル 魔力消費で発動可能

 特殊効果 感度上昇 絶頂不可 破壊不可 時限式


『「スキル:???」を入手しました』

 これで良し、頭の中で作成と浮かべるとスキルが完成した


「よし一個完成」

「どんなのが出来たの??」


 日影は興味ありげにこっちに顔を向ける


「日影ちょっと実験台になってくれる??」

「いいよ」

「ありがと、それじゃあ行くよスキル:躾プログラム発動」

「えっちょっと聞いてないよ」


 普通なら実験台になるって時点で罠だと気付かないのかな。でもそういう他人を純粋に信じれるところも日影らしくて好きなんだけどね

 そうだスキルの説明をしなきゃ。

 今回の躾プログラムは読んで字のごとく指定した人を躾けるスキルだ性的な意味で

 今回は日影を指定したからいつものような触手が虚空から現れ日影を捕まえる


「安心しろ今回は実験のため一分って設定にしてあるししっかりと見ていてやるから」

「ちょっと待ってそれ今まで以上に安心できない」


 そんなことを言って暴れていると日影の体に縄が現れ日影の体を縛り付ける。

 ヤバい元から巨乳なのに縛られることでより一層強調されてる…あれ何か浮かび上がってきたぞ


「やっキツい…ほむらぁ‥見ないで」

「見ないと実験結果が見れないだろ。正直俺も恥ずかしいんだ諦めろ」

「しょんにゃぁ~」


 何かヤバいムードが醸しだされ俺の理性が崩壊しかけるが我慢する

 その後触手による日影の蹂躙を目を離さず最後まで問題が起きてないか確認する。

 途中「にゃんでイケないのぉ」や「もうゆるしてぇ」などR-18に確実になってしまうセリフを連発していた。

 実際スキルを切って押し倒したくなったほどだ。

 スキル自体はしっかり設定通りに動いたんだが実験台になった日影のほうは虚ろな目で口端からよだれを垂らしビクビクと痙攣していたそれもそうだろうスキル中の達せなかった分が一気に押し寄せてきているのだからまぁこれ以上話すとR-18になりかねないので話を戻そう。

 実験結果意外とスキルを作るのは簡単らしい

 ゲームでキャラクリエイトをする感覚と一緒だった。


「ありがとな日影。それじゃあアス用悪戯魔法は置いておいて、本命でも作りますかな」


 俺は再度創造の能力を発動しスキルを作成し始める

 名前 ダンジョンテレポート

 分類 スキル

 発動条件 アクティブスキル 魔力消費+対象ダンジョンの次のボスと対等に渡り合える場合

 特殊効果 ダンジョン間テレポート・マッピング・階層数の表示・ダンジョン内テレポート(制限あり)

 制限: テレポートできるのは次のボス部屋前まで 但し一度倒したことの有るものの場合スキップっ可能


 これでよし!頭の中で作成する


『「スキル:ダンジョンテレポート」を入手しました』


「完成した。…って周りは全滅か‥なら少し休憩でもしますかな」


 アステリオスは猫の様に丸まりながら眠っており、日影はいまだ虚ろ目でビクビク痙攣している、さっきよりは治まっているようだがまだ余韻で達しているようだ。

 俺はいつもの水枕を作り枕に空間把握の魔法をかけ何者かが起きたら枕が消滅するようにし、自分の身の回りに防御魔法の絶界をはり横になる。

 創造を使ったからかすぐに眠気が襲ってくる、俺は眠気に抗わず身を任せる。


 ~焔睡眠中~


 がんっ


「いった」


 水枕が消え地面に頭を強打する。

 やっべ泣きそうめっちゃ痛い。不意打ちで頭ぶつけるとかヤバいショックで死にかねない

 自業自得だと分かってるけど痛いのは痛んだ分かって


「ヤバい泣きそう‥というか魔法が消えたってことは誰か起きたってことか」


 強打したところを摩りながら周りを見渡すと丁度日影が着崩れた服を直していた。


「日影おはよう調子はどう??」


 なにもなかったかのように日影の調子を聞く


「焔おはよう、最高で最悪だよ。未だ違和感を感じるよ」


 日影は服を着なおすと触手の這っていた場所を擦っていた。


「そうか実験台になってくれてありがとう。日影にだけ酷い目に合わせるのも平等性がないからアスにもかけるか」


 俺はいまだ寝ているであろうアステリオスの方に体を向けた


「なんでボクも被害に受けなきゃいけないの?あとアスってなに」


 ちっ起きてたのかよ


「なんでもないぞアス、あとアスってお前のあだ名なアステリオスって結構長いしめんどくさいから」

「人の名前をめんどくさい呼ばわりした!しかも今ちって舌打ちした」

「うっせーなー、雌豚、メスガキ、アスのどれか一つを選ばせてやるから黙れ」

「選択肢が酷い、ホントこの主嫌い」

「あ˝ぁ˝んじゃあ今日からお前はメスガキな」

「ごめんなさいアスで良いです。アスにしてください。アスじゃないと死んでしまいます」


 めっちゃ切羽詰ってるかわいい


「解ればよろしい」


「うっわー焔サイテーほらアスこっちおいで」


 日影がアステリオスを庇うように呼ぶ


「日影助けて」


 アステリオスは俺から逃げるように手招いてる日影の方に逃げる


「確保」


 日影が急にアステリオスに抱き着く


「アス確保~見たときから一回抱き着きたいって思ってたんだよね」


「きゃ~主見てないで助けて」


 急に抱き着かれてパニックになっているのか手足をバタつかせている


「こらアス暴れるな、暴れるとお仕置きだぞ」


 暴れるアスの横っ腹に指を這わす


「ひゃう、ちょっと待って日影ボクこちょこちょとかくすぐったいのダメなの」


 アスは今後の光景が見えているのか日影に待ったをかけるが…


「いいこと聞いたぜ」

「やっぱりだー」


 アスのビジョン通りだったみたいですね笑


「笑ってないで助けてよ主、なんでもするから」


「ん??今なんでもって 日影使役権をもって命ずる今すぐアステリオスを解放しろ」


 証言は取ったぜ何しようかな


「なんで体が勝手に動くの」


 日影の体がアスから離れる顔は驚愕に染まっていた

 使役権とはそのものの意思を関係なく強制的に命令を聞かせる力だ。

 日影はアスから離れないように考えているが体はその意志とは別にアスから離れていく


「ヤバいボク最悪な人に借りを作っちゃたかも」


 日影の現状を見、自分も使役権を握られていることを再度理解する


「安心しろアスお前はもう別の世界戦で俺に襲われているからそれで貸し借りゼロな」

「どういう…う、頭が」


 アスは今、自分の知らないもう一人の自分の記憶が頭に入ってきている

 それはパラレルワールド、もしの世界の自分の身に起きた出来事だ。

 もうあの時行動していなかったらこうなって居たであろうと言うビジョンが鮮明に流れていく

 なんで知ってるかだってそりゃあれだよ‥大人の事情ってやつだ

 焔はまだ17でしょ

 日影、なぜここに…まあいいか


「ボクはあの時寝たままだったら本当に焔に…うっ」


 頭に流れたビジョンを理解しようとするが思い出そうとすると頭痛が起きるのか頭を抱えた。


「安心しろアス、そのビジョンはお前であってお前ではない難しく考えるな」


 結構アスの負担になったみたいだ。今後は容易にパラレルの話はやめよう


「仕方ない日影5分後ダンジョン攻略を再開する。それまで少し休憩な、アスこっちにこい何もしないと言うと嘘になるが危害は加えないから」


 仕方ない俺がやったことだ始末もするか


「なに主?」


 アスはいまだ頭が痛いのか少し痛みで顔を歪めながらこちらに来る


「すまんな悪戯でお前を傷つけてしまった様だ。少し顔をこちらに向けろ」


 アスは俺が謝ったことに驚愕な顔をするが素直に顔を此方に近づける何故が近づくごとに頬が赤くなっていく。ヤバめっちゃかわいい


「例え、もしの世界のお前が何かされていてもこの世界のお前は何があっても俺が守るから安心しろ」


 近づいたデコに自分のデコをくっつけアスの目を見ながら真剣に言う


「それはセコイよあるじぃ」


 アスの顔はさっきより赤くなっていた。


「スキあり!!」


 トマトのように真っ赤になったアスの唇にキスをする

 触れた程度のキスだがアスはきょとんとした顔をしたまま固まった。


「焔からキッスするなんて…うらやま」


 日影が何か言ってるが無視しよう


「あ…か」


 アスがうつむき何かつぶやいた…あれ何かデジャブ的な何かが


「アス何か言ったか??」


 何故か危機を警告する体を無視し聞こえるように顔を近づける


「あるじのばかー」


 顔を上げると同時に振り上げられた拳が俺の鳩尾にクリーンヒットし俺の視界は黒く染まった。

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