午前中の重労働が墓穴掘りだったとは……。
カイさんが最後の症状の産物として大輪に咲く花火を見たのなら、奥さんもきっとそれを見たはず。
彼が最期に納得したのは、奥さんが最後に見たものを自分も見ることができ、ここに書かれていない奥さんの最期の表情か言葉だかの真意に、なのだろうか。
順次灯りの消えていく港街の風景、見たことはないけれど、多分この世の黄昏そのものかな。
作者からの返信
カイの妻の最期は、書こうか迷ってやめました。
おそらくちゃんと看取れたんだろう、だから彼も穏やかなんだろう、そんな雰囲気だけを残しています。
深く読み取っていただき、ありがとうございました。
あと2編残っていますが、終末感はここがピークかもしれません。
個人の終わり、街の終わり、いろいろとイメージを重ねようとした話でした。
なんだか閉館になった映画館を思わせる、心に残る掌編でした。好きです。
作者からの返信
実は体調を崩しておりまして、詳しくは近況で報告させていただきました。
お返事遅くなって申し訳ありません。
オチのスカッと決まる話、人気もあるし自分でも書きたいと挑戦するんですが……
どうもこの短編のような形に落ち着くことが多いです。
これが自分の好みなんだと思います。
楽しんでもらえたならよかった!