今日の晩はおおごちそう。

炊き立てごはんに、ししゃもに、つくだに。

鮎のうるかに、だしまき玉子。

取りいだしたる清酒、立山。

手酌でぐびり、またぐびり。

春の夜の闇はあやなし。

酒の酔いにはあかりもいらぬ。

好きなものだけ並べて、つまんで。

春の夜の夢置いてかれるぞ　あわて追いかけ。

すべて世はこともなし。

といえども、独酌の夜伽はいらぬ身。

山の神も、いまは、たまくら。

明日の朝には、やんぬるかなと思し召されよ。

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