荒らし
閉店間際
店に若い女性3人組が来店
初めての来店で若い女の子の来店は珍しい
それも美女3人
1人はチャイナドレス
スリットがお尻あたりから入っている
残り2人はごく普通のスーツ
うちは香水禁止なのでたちまち店内に漂う
くっさ
カタコトの日本語でdrinkを注文
店には男性客4人
もちろん若い美女ご登場に皆さんニヤニヤ
ここで説明しよう
ママは外国人大嫌いです
差別はいけないが
ママが嫌いなんだから仕方ない
中○人とわかりママの顔色が変わった…
嫌な予感…
しばらくおとなしく呑んでいた3人組
1人がカラオケをいれた
日本の演歌だ
かなり上手い
イヤ凄く上手い
店の客も拍手喝采
このあたりから彼女達の荒しが始まった…
歌い終った女の子
「アリガト、オキャクサンカンパイシヨ」
自分のグラスを持ちお客の間に割り込む
ママ(チッお前の客じゃないだろうちの客だつーの)
ママの独り言が始まった
危ない…
危険な香り…
残りの2人もお客の間に割り込んだ
「ワタシ、クーニャンデスヨロシクネ」
瞬きパチパチ
妙に色目を使う
そして…
お客にデュエットおねだり
お客も悪い気はしない
快くデュエットを歌いだす
その間
ママはイライラ
しかし…まだ堪えている
「オキャクサン、コノアトノミニイキマショ、イイミセアルヨ」
お客に小声で耳打ちする女
しかし
ダンボになってる私達には筒抜け
調子に乗ったお客が女の子に問う
「誰か
さっきの演歌女とは違うチャイナドレスの子が間髪入れず手をあげた
「ワタシトクイヨ」
イエライシャンはうちの店でおじさまが良く歌う歌です
2人がステージに上り歌い出す
が…
入れたのは日本語バージョン
日本だから当たり前
女の子は歌えずお客に合わせてなんとなく口パクパク
1番が終った瞬間
ドカドカズンズン
ママがカウンターから飛び出した
ステージに立つ女の子に向かう
そして女の子のマイクをひったくり
女の子を突き飛ばした
そしてマイク全開で叫ぶ
『歌えねーんなら出てくんじゃねーよクソガキ』
ママ
遂に
キレれました
もちろん3人の女の子は激怒
中○語と日本語ごちゃまぜで怒りまくる
「ナニスル!!ワタシキャク!!」
『ふざけろ日本に来るなら日本語勉強してから来いってんだよ』
こうなったらもうママは止められない
『オメーらも鼻の下伸ばしてんじゃないよ』
お客もとばっちりをくう
「コンナミセカエル」
3人はバックを持ち帰り支度
「ワタシキズツイタオカネハラワナイ」
そう言うと出て行こうとする3人
『あんた達!店は何処だい飲んだ分は払って行くのが常識だろ今から店にもらいに行くから!』
しかし教えるはずもなく帰ろうとする3人
ママドアに立ちはだかり叫ぶ
『NaNa警察に電話しな無銭飲食だ』
そこで…お客の1人が口を挟んだ
「ママ俺が払うからもうやめなよ」
…
『なにぃ』
『お前みたいな男がいるから日本の男が舐められるんだよ』
怒り頂点に達す
…
結局ママがお客に向かって行ったスキに女の子達は逃げてしまいました
その後のママは大荒れでしたが
お客様からは3人分の代金はもらわず
閉店後…無理矢理知り合いの店に私とママのダーリンを連れて行き
その店のママに愚痴を言いながら飲んだくれてました
と…
その時
その店のママが思い出した
「前にうちに来た子達かしら?うちではそんな事しなかったけど…ってかおばさんしか客居なかったんだけどさぁ(笑)」
「確か○○ナイトの店の子よ」
それを聞いたママ
はい
その店に行く気満々
NaNa…逃げまーす
「ママ…そろそろ終電なので…帰ります…ごちそうさまでした」
席を立とうとする私に
ママの鋭い一言
『NaNa!あんたこの世にはタクシーってもんがあるの知らないのかい?』
「いやあのぉすみません明日早いのですみません」
ママの
『あぁそうかい冷たい女だねあんたは』
の声を背中で聞きながら
そそくさと帰りました
大丈夫
ママ明日になれば忘れちゃうから
次の日
ママに聞いた話しですが
店に行ったママ
が…3人組はいなく
その店のママを呼び(ママは日本人だったそうです)
事の成り行きを話した所
「うちの店の子かわからないケド話しを聞くと姿・形はあってるかもすみませんでした店の子全員によく言っておきますので」
「今日は是非私におごらせて下さい」
と詫びをいれてくれたみたいでした
「ママ良かったですねわかってもらえてテカご馳走になったんですか?」
『何いってんだい小娘みたいなママにおごってもらう程おちぶれちゃいないよ!』
『殿方連れで来てるのでうちのお客様に恥をかかさないで下さいってママに耳打ちして金払って来たさ』
『これで金払わないで帰って来てごらん…
あそこのママは客の男を連れて来てタダ酒飲んで行った…なんて噂流すに決まってるんだ
そうはいくかってんだよ』
そうね
裏には裏があるって事ね
『ってかあんた!
昨日ママ残してさっさと帰って
いざとなったら本当に冷たい女だね』
覚えてたぁ
ひたすら詫びをいれたNaNaでした!
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