札束男

50歳前半 小太り 

自称ゴルフ場支配人


このお客様

東北出身だが口調はバリバリ江戸っ子


「てやんでぇい」

「べらぼうめ!」

ってな 感じ


顔はニキビらしき物が沢山出来ているし

顔を動かすたびに耳たぶがプルプルする位の驚く程の福耳の持主


俺は金持ち~

を いつもアピール

なので呑みっぷりも良く

「好きなだけ呑め」

連発金払いも良い


仕事は自称

都内近郊のゴルフ場支配人


このお客様

自慢話しも大好き


「このあいだゴロウが来てよ!生意気だから説教してやったら人見知りするらしくてよ!話したら良い奴だったよそれから来るといつも必ず俺に挨拶に来るんだ」


キャサリン「ゴロウって誰ですかぁ?

爆発五郎?」

(古いよキャサリン誰も知らないって)


「ばか野郎ゴロウったらSM○Pのイナ○キ だろうがぁ」

ェェエエ工!

マジですかぁ?凄ぉい


「おう!あたぼうよ」

「この前はよ ミツコから俺の携帯にかかって来てよ明日予約取ってなんて言いやがんだよ!ミツコの頼みだ仕方ねぇから取ってやったけどよ」


ミツコって誰だ?

ママ「森光子かい?」

「バッキャロー倍○美津子だよ」


…。


…。

NaNa「あっそうですかぁ…。」


ってか ゴロウ ミツコ と呼ぶ仲なのか?

ほんとかな?


そして 数ヶ月後

風呂敷包みを持ってやって来た

が 何時になく落ち込んでる様子

どうしたのか尋ねると


「女房が…死んだんだよ…」


エッ?

前に癌で入院しているって聞いてたけど…

亡くなっちゃたんだぁ


シーン「…」


静まり返る店内…

「でもよ ずっと看病してやったから悔いはねぇよ今日は呑もう」


そうだね

奥さん偲んで呑みましょうか

と 呑み始めました


呑みながらたまに風呂敷包みに手をやりポンポンと叩く男


気になる

何が入ってるんだろう?

もしかしたら奥さんのお骨トカ?


やはり…

たまに風呂敷包みを叩く



もしかしたら私達に話題を振って欲しいのか?

何気に聞いて見た…

NaNa「なんか大事そうですね」


と…


「これ…全部金なんだ

女房の生命保険が入ったんだよ」


ェェエエ工!

さ・さ・札束

いくらあるんだろう?

あの感じだと1000万位?


ママ「そんな大金持ち歩いたら危ないわよ」


「大丈夫でい!こんなはした金無くなったって困りゃしねーよ!それに使い道ねーしな!」


使い道がない?

だったらくれ

ってか…ほんとかなぁ

普通わざわざ持って歩かないだろう


この日は中身を見せる事もなく散々自慢して帰りました

呑み代だけ払いスタコラ撤収

私達にチップさえも無し


お見送りし後ろ姿を見ながら

キャサリン「NaNaチャン襲うか」


うんうん

襲いてぇ~


一週間後…



またご来店


ハッ!

持ってるよ…

風呂敷包み…


ここまですると

ちょっとねぇ

「使い道ねーんだよ!まだ手をつけてねぇんだ」


だから

チップくださいな

(NaNa&キャサリン 心の声)


この日も1度も風呂敷包みを開ける事もなく自慢だけして帰って行った…


それ以来

店に来ていない…

どうしたんだろう?


襲われたとかのnewsもないから無事でいると思うけど…


結局風呂敷包みの中身は分からず終い

もし今度来たらまた報告しますね


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