君の物語
湯野実
1
その世界には唯一無二の支配者がいた
絶対的な力をもって
意のままに創造しては破壊していた
何度も何度も
理想の世界を追い求めて
『理想の世界とは何だろう?
どのような世界なら私は満足するのだろう?
分からない
けれどこの世界もまた
私の求めるものではなかった』
支配者は自問を続ける
積もりゆく焦燥と苛立ち
繰り返される誕生と滅亡
その輪廻の中に未だ安息は見つからず
『世界を創造する理由を知りたい
私でなくてはならぬ意味を知りたい
最古の世界より私と共に
この果てしなき繰り返しを
そばで見てきた唯一の君よ
どうか私に教えて欲しい
素晴らしき世界とは
私の旅の終わりとは』
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