第10話 公園に来た3人組


雨も止んだし久々に公園のベンチに座って缶コーヒー飲んでたら 小学2年くらいの男の子2人と耳たぶもデカけりゃ顔もデカめの女の子1人が1台のチャリに乗ってやってきたんだよ


アタイはもうここの公園の常連だから ベンチのど真ん中で堂々と座って様子を見てたんだけど あいつら公園に来るのがよっぽど嬉しかったのか 砂場にチャリぶん投げて大はしゃぎしながらジャングルジムまで猛ダッシュしてた


女の子なんて顔がデカいから赤べコみてぇに頭をぐらんぐらん揺らしながら走っちゃってさ こんな糞寒いってのに男の子は短パンだし赤ベコも短いスカートだし とにかくみんなすげぇ元気でパワフルだったよ


男の子たちはもう慣れっこみてぇな感じでジャングルジムをスイスイ登ってたんだけど 女の子は頭をあちこちぶつけちゃってるから『じゅんちゃん』って呼ばれてる男の子が下に戻って助けてやってたんだよね


そしたらじゅんちゃんがいきなし『わぁ すっげぇ・・・』って感動的な声を出しちゃってさ そんでまたすぐに『おぉ すっげぇ・・・』って言ってて 何かと思ったら下からパンツを見ていやがったwww


女の子はすぐに登り慣れて『もう1人で登れるから じゅんちゃんもういいよ♪』って伝えてんだけど このチャンスは見逃せないくらいの勢いで『ぜったい ダメ!』って顔面に大汗かきながら興奮してて 靴についてた砂までも顔全体に降りかかってくるわで すげぇサバイバルに立ち向かってる感があったよwww


女の子が少し早くなったら『急がないでゆっくりね 本当にゆっくりでいいから・・・ お願いしますっ!』 って涙目になりながら本気で訴えてたwww 


ようやく3人がてっぺんで合流して 女の子ともう1人の男の子が追いかけっこしながら仲良く遊んでたんだけど じゅんちゃんは頂上からの景色がかなり気に入ったのか『おぉ すげぇ・・・』ってここでも興奮してずっと眺めてたよ


約40分くらいいたのかなぁ アタイは缶コーヒー飲み終わって帰ろうとしてたら ちょうど2人が下に降りてきてチャリへ向かってったんだよ


それでもじゅんちゃんは頂上に突っ立ったまんまで 足が疲れても下半身をモゾモゾ動かしながら真剣に景色を眺めててさ


女の子が砂場から『じゅんちゃん もう帰るよ~ 早くこっちきて~!』って叫んで呼んでも聞こえてないくらい真剣だったし アタイも帰る前に素晴らしい景色でも見てくかって登って見てみたら


あいつ駐車場の車ん中でいちゃいちゃキスとかしてるカップルをずっと眺めてるだけだったwww

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