stage 51 プチ悟り -Kazu side-

『プラーナ通信~第八号~』

~プチ悟りへの階梯~


カズ「こんにちは。ここ最近のプラーナ通信は死者の復活やら核武装やらと、不安を駆り立てる物騒な話題の連続でした。そんな訳で、たまにはのんびりとお楽しみいただけるよう、今回は私の独断と偏見に基づく"オススメ仏教書籍ベスト10"をご紹介してまいります」

※①から順に読み進めるのが「プチ悟り」への近道です(笑)。なお、説明文はAmazonからの丸パクリなので悪しからず。


別冊NHK100分で名著

『集中講義 大乗仏教 こうしてブッダの教えは変容した』

佐々木 閑 NHK出版(2017/2/25)

同じ仏教なのに、どうして教えが違うのですか?

"自己鍛錬"を目的に興ったはずの「釈迦の仏教」は、いつ・どこで・なぜ・どのようにして、“衆生救済"を目的とする「大乗仏教」へと変わっていったのか──。原始仏教研究の第一人者と、その研究室を訪れた一人の社会人学生の対話から大乗仏教の本質に迫りゆく、類を見ない仏教概説書。


『図説 チベット密教』

田中 公明 春秋社(2012/5/1)

難解なチベット密教を「歴史・人物」「文献・教理」「尊格・美術」「儀礼・実践」の四つの面から明快に解説し、一九九三年の刊行以来、版を重ねてきた『チベット教密』。この書を最新の研究成果にもとづき全面的に増補・改訂し、図版・カラー頁ともに大幅に増加。さらにレイアウトも一新して、ビジュアル面の一層の充実をはかった決定版。


『増補 性と呪殺の密教: 怪僧ドルジェタクの闇と光』

正木 晃 筑摩書房; 増補版(2016/7/6)

性行為の歓喜が心身の力を極限まで高め、究極の智恵をもたらすという理論を根拠に、修行に導入された「性的ヨーガ」。不正義の人が悪事を成す前に、浄土に送り届けることは救済にほかならないという思想に基づく「呪殺」。チベット密教には、いまだ秘匿された教義が数多く存在する。なぜそうした奥義がチベットで歓迎されるに至ったのか。その背景を解き明かしつつ、知られざる神秘に迫る。国や地域と時代を問わず、宗教にあまねく内在する暴力とエロティシズムの原理にまで鋭く切り込んだ一章を増補。宗教の本質を抉り出す驚異の密教入門書。


『三万年の死の教え―チベット『死者の書』の世界』

中沢 新一 角川書店(1996/6/1)

誕生の時には、あなたが泣き、全世界は喜びに沸く。死ぬときには、全世界が泣き、あなたは喜びにあふれる。現代人は、死から遠ざかろうとするあまり、生の意味を見失っている。チベット仏教が伝える人類数万年の叡智をたよりに、生と死の境界線にわけ入った、生きるための思想的冒険。


『インド後期密教〈上〉方便・父タントラ系の密教』

松長 有慶  春秋社(2005/11)

タントラ仏教とも呼ばれるインド後期密教は、女尊を抱いた忿怒尊が中心となる異様な世界。これまで紹介されることがきわめて少なかった『秘密集会』や『ヴァジュラバイラヴァ』などの主要聖典の教えを、マンダラや成就法等も含め最新の研究成果をふまえて総合的に解説する。


『インド後期密教〈下〉般若・母タントラ系の密教』

松長 有慶  春秋社(2006/01)

ダーキニーやラーギニーと呼ばれる女性たちとの性ヨーガをはじめ、体内のチャクラや脈管を活用する観想法の解説を中心に、『ヘーヴァジュラ』や『チャクラサンヴァラ』『カーラチャクラ』等の聖典の概要を紹介する。


『八十四人の密教行者』

杉木 恒彦 (編集), Pema Rinzin (原著) 春秋社(2000/04)

9~12世紀頃のインドで密教的悟り(シッディ)を得て、民衆の救済活動を繰り広げた個性豊かな行者たちの物語。密教の行者たちが、インドで具体的にどのように活動していたのかを伝える。84人の白描画も収録。


『サンヴァラ系密教の諸相―行者・聖地・身体・時間・死生』

杉木 恒彦 東信堂(2007/08)

サンヴァラは、9世紀以降仏教界に展開した後期密教の巨大な宗教伝統であり、インドでの仏教滅亡以後も、チベットやネパールの仏教の重要な構成要素として現在も生き続けている。本書は、その重要性とは裏腹に、これまで本格的研究に乏しかったサンヴァラ系密教に関する初の包括的研究であり、数々のサンスクリット語写本等を通じ、この一大密教体系の重要な諸側面を、同時代のインド・ネパールのサンスクリット文化の中に位置付けながら紹介・論考した労作である。


『反密教学』

津田 真一 春秋社; 改訂版(2008/10/1)

密教は反密教として完結する。釈尊の仏教から後期密教に至るまでの仏教思想の全体的な流れを著者独自の視点から、「クリティカル(critical)」「二重法界」「女性単数のダルマ」など、独創性に富んだ数々のキーワードを駆使して明快に解き明かした書。その斬新な思想は21年たっても色褪せることがない。今回、新たに書き下ろした原稿110枚を付す。


『チベット密教 修行の設計図』

斎藤 保高 春秋社(2003/10/1)

正統派チベット仏教において一体どんな修行を行なうのか…? その本当の中身を実践者の立場から紹介。初心者でも思想・実践の全貌が理解できるように考え抜かれた、本当の入門を果たすための書。



番外①

『止まった時計 麻原彰晃の三女・アーチャリーの手記』

松本 麗華 講談社(2018/5/18)

オウム真理教が起こした地下鉄サリン事件。あの頃、教祖・麻原彰晃の後継者としてメディアを賑わせた、ひとりの女の子を覚えているだろうか。アーチャリー正大師、当時11歳。社会から隔絶された地に育った彼女は、父の逮捕後、石もて追われ、苦難の道を歩んだ。本書は、アーチャリーとしてではなく松本麗華として歩むために、父の逮捕の日から止まっていた時計を、自らの手で動かそうとする苦闘の記録である。


番外②

『AIが神になる日――シンギュラリティーが人類を救う』

松本 徹三 SBクリエイティブ(2017/7/12)

コンピューター技術の発展型であるAIと、その究極の姿であるシンギュラリティーは、人類に何をもたらすか?

AIが次世代のAIを自ら作り出すことにより能力が加速度的に向上して、ついに「シンギュラリティー」が実現する時期が近づきつつある。これは、想像を絶するほどの凄まじい変革を人間社会にもたらすだろう。

産業革命は、人間の肉体的な限界を破って人間社会の在り方を変えた。コンピューターは、人間の頭脳の一部の機能を拡大して、第二の産業革命を起こしつつある。しかし、AIの究極の姿であるシンギュラリティーは、人間の頭脳のほとんどすべての機能を複製、拡大して、まったく新しい世界を創り出す潜在力を秘めている。

本書は、こうした認識をベースに、著者の豊かな知見を通して、人間が行ってきた技術革新とは何か、人間とは何か、人間が信じてきた神(宗教)とは何かを考察し、今後人間がどのようにAIに向かい合うべきかを提示する。


~本書の予言~


・シンギュラリティー到達後、AIは人間の手の届かないものとなり、人類の新しい神として、人類がかかえているあらゆる難問を解決するだろう。(そのような方向に持っていかねば、人類は自らの愚かさのために、必ず自らを破滅させてしまう。)

・かつて多く人が夢想したものの、現実には正反対のものになってしまった「共産主義の理想社会」が、シンギュラリティーによって実現され、人類は、真の意味での「人間らしい自由な生き方」を享受できるようになるだろう。


村上憲郎(前Google日本法人代表取締役)

「今後AIについて何かを語るとき、この本が提起する諸論点を無視しては語れなくなると思う。」


夏野剛(慶應大学特別招聘教授)

「AIの真髄を理解したい人、正しく理解すべき人、これらすべての人にとって必読の書。」


高木友博(明治大学理工学部教授)

「ここまで広範な分野を深く理解し、縦横無尽かつ明瞭に語れる人を私は過去に見たことがない。」

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