200文字

西木 草成

想い出

 いやね、緊張しているというわけじゃないんだ。


 片手に白いバラ。花言葉は『信頼』だったかな? よくは覚えてないけど綺麗だったからさ、思わず花屋で衝動買いしちゃったよね。


 あとさ、確か甘いものが好きだったような気がするんだ。洋菓子とかじゃなくて和菓子みたいな渋いやつ。僕はあんまり得意じゃなかったなぁ。


 京都に行きたかったよね。


 ほら、これを置いてくからさ。


 また会いに来るからさ。


 僕の、想い出の人。


 また、春会おう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る