04 微熱
ほんのわずかなズレだけど
とてもささいな違いだけで
いつもはやり過ごせた出来事も
突然 敵意むき出しの壁になる
柔いトゲトゲが
鋭い先端に変貌して
容赦なく襲いかかるから
それならば自分は自分で守らないと
普通じゃないだなんて
滑稽な言葉で返される
毎日どこか違う自分が生まれているのに
都合よく定型しか見ていないんだ
同じ時間も同じ景色も
何一つ存在しない
同じ人間も昨日の私もどこにもいない
37.2度
いつもよりほんの少し、熱いだけ
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