第471話 引退
おかえりなさい♡
昨日の土曜日は、1日中強い雨の降り続ける中、メンタルクリニックの診察に行きました。前回と同じように、8時に家を出て時間の無駄の無いようにしました。
クリニックの最寄りの駅近くのお蕎麦屋さんで天玉そばを食べました。
受付が9時45分から始まります。10分前について整理券を取りました。
7番の札でした。受付を済ませると、少し待って十文字さんの面接から始まりました。始めに悲しいお知らせがありました。
主治医の筑根先生が3月一杯で引退すると言うのです。
いつかはこの日が来ると覚悟していました。筑根先生は70歳になるそうです。僕が27歳の時に統合失調症になり、2度目の入院の時の主治医が筑根先生でした。それ以降、30年間、僕の主治医としてお世話になりました。
27歳の時の僕はとても反抗的で、筑根先生を困らせる事もありました。
精神病院の入院の時に、筑根先生から任意入院の手続きの書類に署名する様に言われ僕は「こんなもんにサインなんか出来るか!俺は退院する!」と言いました。筑根先生はサインしなければ強制入院になりますよ、と言いました。
強制入院になれば自由がきかなくなるそうです。
それでも僕はサインしないで自分のベッドがある部屋に戻りました。しばらくすると、僕の親父が説得しに来ました。ここで僕は折れて書類にサインしました。
この時の場面は今でもよく覚えていて、僕が自分を精神障害者である事を認めた出来事でした。僕の親父にも、たくさん迷惑をかけました。
あれから30年、また1つ思い出になってしまうのでしょう。
筑根先生の後任は、50代の女性らしいです。筑根先生に見て欲しい患者が多いので、新しい先生がどこまで出来るのか心配です。
十文字さんは変更無しで、このまま普段通り業務にあたるそうです。筑根先生は今後しばらく、週に1度初診の人を見るそうです。
十文字さんの面接を終えて、筑根先生の診察です。
お別れの挨拶をしました。週に1度はクリニックにいるので、相談があれば来て下さいと言われました。最後まで優しい先生でした。
次回から新しい先生ですが、波長が合う事を願います。薬局でお薬をもらい、川崎駅で夕食を買って家に戻るのでした。
☆
腫物の摘出手術した痕は抜糸も終わり、順調に回復しています。痛みも少しチクチクしますが、だいぶ良くなりました。病院での治療は終わりだと言われ、ホッとしています。
生きているうちは、健康でありたいです。
今は何も出来ませんが、4月になれば何かできていると思いたいです。
あなたが逢いに来てくれた事を感謝して、お話を終わりに致します。
どうか次もあなたとお話が出来ますように……
いってらっしゃい♡
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