生きてる証しが欲しいから

第219話 撃沈

　お帰りなさい♡

　今日はタンポポを休み、割烹料理のお店の職場見学です。

　朝６時に起きて、シャワーを浴びて髭を剃りました。気合十分です。始発のバスに乗り川崎駅に向かいました。

　就労支援センターの事務所に９時３０分待ち合わせです。

　時間までの間、ジョナサンで朝食をとりました。モーニングセットにしました。フリードリンクでスープも飲み放題です。

　僕はワクワクしていました。

　見学に行く割烹屋は地元では名が知れている老舗です。うなぎをメインにしています。時間になりジョナサンを出ました。６４７円です。

　就労支援センターの事務所で少し待ち、担当者と割烹屋に向かいました。現地で間に入っている別の支援センターの人と合流しました。

　お店の前で割烹屋の担当者と会いました。

　お店はオープンの準備でバタバタしています。着物を着た女性が２名忙しそうに店内を動きまわっていました。

　店内に入り少しお話をしましたが、とても高級感のある作りでした。洗い場に入れてもらえず、割烹屋の担当者に連れられ道路沿いの外から中を覗きました。

　就労支援センターの担当者が、実習をさせて欲しいとお願いすると、割烹屋の担当者が、うちはそんな事していないと断わっていました。

　面接をして採用になり初めて職場に入れるのです。

　僕もこれで２件目の見学ですが採用前の実習なんて初めて聞いたのでした。これは働く側と雇う側とがスムーズに関係を作る事を目的にしていると考えます。実習をすれば雇う側も使えるかどうかの判断が出来ますし、働く側も務まるかどうかの判断が出来ます。

　まして精神障害者を雇うのですからとても難しいと思います。

　この割烹屋の担当者は理解が無くて駄目だと思いました。健常者の若者が板前の修業をするのでしたらとても良い環境でしょう。洗い場は全員女性で男性はいないそうです。後日連絡すると言う事になり職場見学が終わりました。

　帰り際、就労支援センターの担当者と立ち話をして言われました。

「昇さん、ここはやめましょう。全然ウエルカムじゃないし、昇さんが嫌な思いをするだけです。」

　僕は内心ホッとしました。

　１件目の実習も残っているので、募集の様子を伺いながら活動を続けると言う事で決まりました。

　解散すると時間は１１時です。

　お腹が空いたのでラーメンを食べました。７８０円です。煙草が吸いたくなりドトールへ行きました。ジャーマンドッグにアイスコーヒーを付けました。４９０円です。

　気晴らしにマンガネット館に行こうか迷いましたが、家に帰る事にしました。帰るとアルコールの在庫が無いのでまいばすけっとに行きました。缶のレモンハイに最近ハマっています。

　ウイスキー、のど飴、ポテチ、コーヒーなど買い、３，１９４円でした。

　居酒屋に行くより安いと、いつものように自分に言い訳をして部屋に戻るのでした。

　でもお金を使い過ぎですね。

♦♦♦♦

　撃沈。

　面接もして貰えず、撃沈しました。

　雇い入れる側の気持ちは、痛いほどわかります。僕も何百人と面接をしていましたので。僕が面接官なら龍神昇は落とすでしょう。

　精神薬の副作用って本当に辛いのです。動きが緩慢になるのです。

　しかし泣き言は言っていられません。地道にコツコツと就活を続けましょう。

　今日は悔しいので少し多くアルコールを飲みましょう。

　今日も最後までお話を聴いてくれて嬉しいです。あなたに毎日癒されています。

　また遊びに来て下さいね。

　次も笑顔で逢えますように……

　行ってらっしゃい♡