第2話神との出会い…転生前
俺は目を覚ますと辺りが全部真っ白の部屋に来ていた。
辺りを見回してみたがやはり真っ白だ。
「やっと起きましたか。山崎優二さん」
透き通るような美しい声が聞こえて来た。
声のした方へと顔を向ける。
そこには、金髪ロングの美少女がたっていた。
「あなたは」
俺がそう問いかけると
「神です」
と帰って来た。
「ここはどこですか?」
「転生する人が来る部屋です」
「転生ってことは、俺は死んだのですか」
「はい。車にひかれたのです」
「七海と優香は、無事なんですか?」
神が目をそらし、
「七海さんはさっきなくなり、優香さんも時期に亡くなるでしょう」
「そうですか」
俺はショックを受けた。
助かったと思ったら優香まで死ぬなんて。
「お二人とまでは言いませんが七海さんには会えますよ」
神様がそう言って来た。
「本当ですか?」
神様が頷いた。
「でも、いいんですか?こんなによくしてもらって」
俺がそう問いかけた。
「あなたは特別です。2人も助けようとしたのですから。自分の命を捨ててまで」
「でも2人とも…」
俺はうつむきながら言葉をしぼり出した。
「では、呼び出しますね」
神様が右手を前に出す。
右手が光その光が人型に変形し始めた。
光が治るとそこには見覚えのある顔が見えた。
「七海」
俺が声をかけた。
俺の声に反応して七海はちょっとだけ目を開けた。
だけどまだ眠たいのか目をこすっている。
「痛い痛い痛い起きるから頬をつねらないで」
なかなか目を覚まさないから、俺が頬をつねると七海は目を覚ました。
「おはよう、七海」
「おはようじゃないわよ。痛かったじゃない」
「起きないお前が悪い」
「七海さんが目覚めたのでいちゃいちゃするのをやめてこちらの話を聞いてください」
「いちゃいちゃなんてしていない」
俺はそう反論する。七海も隣で頷いている。
「さっきから気になっていたのだけど、あの人誰?それから、ここはどこ?」
七海は真剣な顔つきで聞いて来た。
俺は神様に聞いた通りに説明する。
「あの人は、神様でここは転生する人が来る部屋だそうだ」
俺がそう教えた。
「えっ」
七海は驚いていた。
「と言うことは、私たちは事故で死んだの?」
俺は黙って頷くしかできなかった。
七海は悲しそうに俯いた。
俺も悲しい。七海も優香も助けられなかったのだから。
「2人揃ってうつむかないでください」
俺たちが俯いていると神様が言葉を発して来た。
「転生先のことまだ話してなかったですね」
「はい」
まだ悲しいが死んだことは仕方がない。くよくよしても始まらない。
「あなたたちの転生先は、今の日本とほとんど変わりません。」
「はっ」
「今と変わりません」
「さっき聞きました」
神様が転生先の話してくれた。
変わらなくてよかったと俺は思った。
また、七海に会えるのだから…でも、やっぱりまだ悲しいし死んだなんて思いもしない。
でもこの部屋にいるということは死んでしまったということだ。
「今の世界の記憶とかは残るのですか?」
神様が頷いた。
「この部屋に来た人は、みんな記憶が残っています。成人するまでですが成人するといきなり消えるとかでわなくて少しずつ消えていきます」
神様がでかい椅子に座りながらジュースを飲んでいた。
飽きて来たようだ。
「早速、転生しますか?」
神様が聞いてきた。
「転生したら私の存在は忘れてしまいます。あまり人間の世界に干渉できないので」
神様はそう言って笑顔を作った。
「もう聞きたいことはないですか?」
「はい。もう大丈夫です」
「では、転生していただきます」
「まずは、あなたから」
「はい」
七海が現れた時のように右手を向けてきた。
「先に行って待ってるからね」
笑顔でそう言った。
そして、七海は光に包まれて旅立った。
「次はあなたの番です」
「はい」
右手をこちらに向けた。
「性別はこちらでは決めれません。運が悪ければ、性別が変ってしまうかもしれませんね」
「それはどう言う意味ですか?」
「時間がありません。では、お元気で」
聞こうとしたところで俺の意識は深い闇に沈んで行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます