幸運と不運

「まあ、聴けニャ。俺だって、別に好きこのんであんたを殺そうって訳じゃにゃい」

と、男は僕のこめかみの辺りに、多分22口径の銃を突きつけながら、言った。




僕の傍らには、額に穴が空いた友達ダチ

どうやら、ギャンブルでヘマをしてこのありさま。




男は引き金を引く。

カチッ

弾が入ってなかったらしく、そんな乾いた音がした。




「ふむ、そっちのにゃつと違って、運がよかったみたいにゃね。

じゃあ、しつれいするにゃ。

命は大切にするにゃ」

と男は、出ていった。




後に残ったのは、僕と死体だけ。

さて、

仕方ないので、妹に電話する。

「もしもし、困ったことになっちゃってさ…」

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