仮面


仮面


演じていたんだ

あぁ、舞台で踊るのも疲れてしマッタ

優雅に綺麗に夢を見せてあげるように


演じていたんだ

計算し尽くして

美しく円周率を割り出すように

君を魅せる為の魔法陣

描くのに必死でさ


この美しい円から

君をトリコにする

魔法を産み出したいって

そればかり思ってイタ


言葉にならない言葉ばかり

音にならない音ばかり

ガラクタにしかならなかった断片だらけ

抱えて

仮面はそしてヒビ割れタ


仮面をかぶって

言葉で着飾って

それで、ようやく息に音を乗せる勇気を得たノニ

全部、滑稽な演技は今、終わる

君が僕の仮面を剥ぐ

醜い自分を空気に晒す


そして君は嘲笑わらうんだ


言葉にならない言葉ばかり

音にならない音ばかり

ガラクタにしかならなかった断片だらけ

抱えて

仮面はそしてヒビ割れタ




頬に触れて

その手のひらで

直接触れたいよって

君の吐息が近くて



――魔法なら、こんなにも近い

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