グラデーション。

胡麻

「し」について。

私の部屋は2階だけど

空には到底届かない

そんなこと分かってるけど



手を伸ばして

雲の欠片もない薄い青空を



掻き乱して

重い

臙脂色みたいな赤

いや 朱に染めてみる



世界は終わってしまうのだと

人々は叫ぶでしょう



聖歌でも 念仏でも

唱えればいい



それでも抜け出せない

不安に 衝動に



私の「し」は

響くのかしら


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る