第18話 Happy 君は……

Happy 君は

いつも楽しそうに笑い

僕の心を 暖めてくれたね


Happy 君と

手をつないで歩くとき

素敵な気持ちを分かち合えたね


Happy 君の

話すことはいつでも

僕の好奇心をかき立てたね


離れて暮らしても

いつも身近に感じていたよ

おはようのメッセージから始まる

おやすみまでの間ずっと


君の声が聞きたくて

夜中に家を抜け出して

誰も居ない公園で

なんでもないこと語り合った

なんでもいいから話したかった


月を見上げて

星を数えて

今度会える日を楽しみに

指折り数え

計画を練って

人目を盗んで



Happy 君は

焦がれていたね

思い伝わらず泣いていたね


Happy 君と

あいつの間には

分かり合えない壁があったね


Happy 君の

話すことはいつでも

あいつのことばかりだったね


そばに居ても

いつもおびえてた

おはようのメッセージも届かず

何日も放って置かれてた


君が泣きながら

電話をしてきたとき

僕は約束を断って

大丈夫だからと勇気付け

なんでもないからと慰めた


空を飛んで

海を越えて

君の元へと駆けつけて

涙を拭いて

肩寄せあって

頭をなでる



Happy 君は

思いを遂げたね

大事な人にめぐり合えたね


Happy 君と

僕の間には

どうしようもない溝ができたね


Happy 君の

声は聞こえなくなり

その姿も見えなくなったね


元気にしてるか

うまくやっていけているか

おはようのメッセージも届かず

とうとう既読はつかなくなった


君が消えていく

僕の周りから

僕は心を閉ざして

大丈夫さと嘯いた

なんでもないからと諦めた


月を見上げて

星を数えて

もう会えない君を思う

君の嘘も戯れも

好きだった

でもそれは過去のこと


Happy 君は

Happy 君は

Happy 君は

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