No.2

「……まぁ、なんだ。悔しい気持ちはわかるが、志望校は逃げないんだ。来年また挑戦すればいいさ」


「先生……。そんなこと言ったって、これ以上親に心配をかけるのは……」


「お前のお母さんにもさっき会ってきたけどな。お前が夢を諦めない限りは応援し続けるって、そう言ってたぞ」


「……母さんが、そんなことを」


「だから、諦めるな。実は俺だって、二浪してやっと法学部に入ったんだ」


「でも、先生。僕、これで六浪なんですよ」


「なぁに、五浪、六浪がなんだ! 昔の司法試験なんて、十浪してるヤツまで居たらしいぞ」


「……ハハッ」


「やっと笑ったな。その意気だ。諦めず頑張れば、きっと報われる日が来るさ」


「先生……」


「だから、まずは、一日も早く不起訴でここを出ることを考えような。お前今回は何やったんだ?」


「前を行く女子高生の生脚がエロかったんで、ついスカートめくりを」


「それで現行犯逮捕されて受験会場に行けなかったんだな」


「はい」

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