第6話 再
少女は一人、荒野で覚ます。
少女の記憶は無くなっている。
少女の後ろには長く続く足跡。
身にまとったその白は薄汚れてボロボロで。
少女は立ち上がり足についた砂を払う。
「いこっか」
少女は一人で呟く。
(そうだね)
何もない空間が返す。
「誰かいるかな」
少女がその空間に呟く。
(あるといいね)
少女は微笑む。
「うん」
少女は再び歩き出す。
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