詩集 旅人と嗤う道化
仲仁へび(旧:離久)
01 道化が嗤い、月が笑う夜
彷徨える旅人
行く当てもなく
足音立てず 辿り着いたのは 小さな遺跡
交わされぬ約束
必ず帰るから
――どうして? どうして?
「帰り道が分からない……!」
一秒砂時計が落ちて 時間が消費される
記憶がばらばらと零れ落ちて
私は誰 貴方は誰でしょう
分からない そもそもここはどこ
無限に続く 忘却の地獄
一秒後には 苦痛と不安すら無に
お還りなさい 帰れない
月に祈って 途端 月にあざ笑われる
希望は白紙 隠しに遭い 絶望だけが寄り添って
途端に踊り出す 狂いだす 時間の道化が
笑いかけて来たら……
「ああ、全部忘れちゃった」
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