こんにちは、私

雨季

第1話

『こんにちは、私』

私は何を見ているんだろう。と自分に問いかけて見る。しかし出る結論は他でもない目の前にいる『私』だ。なぜ目の前に私がいるのだろうか、私には兄弟も生き別れた双子もいなかったと聞いているのに

『もう一人自分がいたらと思ったことはないかい?そんな願いが私を呼んだのさ』

なるほど、確かに思っていた。憧れていた。もう一人の私

「ということは、君はドッペルゲンカーかい?なるほどね、ということは私の命もあと3日かい」

話が早くて助かるよ。と私は言う。あぁ少しだけ説明をさせてくれと私は言っている。聞くと私が消えた後、私もドッペルゲンカーになり誰かに成り代わることが出来るらしい。

「とっても素敵な計らいだね」

純粋にそう思った。消えることはないらしいからだ。クスクスと嗤う。私も嗤う。

『それで?君も僕になにかを頼むのかい?』

これで存在が乗っ取られていくのだろう。だから

「もちろんだよ。君には私になってもらわないと困るんだ。」

ちゃんと乗っ取ってもらわないと…困るんだよ。じゃあ私は帰るよと私はバッグを持って家に帰った。さて…しっかりしてくれよ。「私」

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