.
─────…
「ただいまー」
今日も1日が無事に終わって家につく
リビングに入ろうとドアノブに手を置こうとした瞬間
「おかえり」
「ぎゃあ」
耳元にささやかれびびって足がくすんで座り込んだ
…あーも、今日はなんて日なの
ふてくされた顔で声かけてきた人ににらみつける
本人はえらい爆笑してるけど
「もう!お兄ちゃん!」
仕掛けてきたのはお兄ちゃんだった
「ごめんごめん、そんな驚くって思ってなくて。
学校でもこけてたのにな」
ひっひって笑いをこらえようとしてるけど
こらえきれてないから…
「こけてたのになって、見てたの?」
「俺も遠くから見えてさ」
ほらよっと私の手を引いて立ち上がらせてくれた
「見てたの?恥ずかしい」
「一応声かけてたんだけどな」
「そうなの?ごめん気づいてなかった」
ふっと笑ってポンポンと頭をなでてきた
「亜依と舞も気づいてなかったし気にすることないさ」
「…うん」
お兄ちゃんは優しい
私とは年子でたった一個違いしか変わらないのに小さい頃から優しかった
私が少しでも落ち込んだりしたらこうやって大丈夫だと頭をポンポン撫でてくれる
優しいのは私が…
なんだろうな…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます