~霧深き山脈の騎士~・おまけスキット

~霧の中でも安心~


デュー「うわ、すごい霧だな……みんな、はぐれるなよ?」

ミレニア「こんな中ではぐれた日にゃ厄介じゃからの~ あ、けどイシェルナじゃったら大丈夫か」

イシェルナ「あら、どうして?」

ミレニア「姿は見えなくても音がするじゃろ、ぼいんぼいんと……」

イシェルナ「あら、便利♪」

シュクル「……反応に困るな」

デュー「…………だな」



~一方、その頃……①~


ミレニア「デューの奴、一人で大丈夫かのぅ?」

イシェルナ「頼れるおねーさん達がついてないとねぇ」

シュクル「自分で頼れるとか言うか……」

イシェルナ「今頃淋しくて泣いてたりして☆」

シュクル「それは……」


「「「…………」」」


シュクル「ないな」

ミレニア「その辺は心配するだけ無駄じゃの」

イシェルナ「あら、やっぱり?」



~一方、その頃……②~


デュー「あいつら、大丈夫だろうか……」

オグマ「はぐれた仲間の事か?」

デュー「ああ。

向こうの方が人数は多いし、それなりに強い連中なんだが……」

オグマ「それでも心配、か」

デュー「…………あの二人に挟まれ一人残された奴が気の毒でな……」

オグマ「…………え?」

デュー「それ以外に関しては全然全く心配していない。

あいつらの危機なんて正直想像がつかないからな」

オグマ「そ……そうか……」



~成長~


デュー「そういえば、今回使った術もあの時と同じものか? 確か、聖依術とかいう……」

シュクル「そうだ」

デュー「初めて使った時は確かお前、フラフラになってただろ。今回は大丈夫なのか?」

シュクル「ぬ……言われてみれば、前ほど疲労感はないが……」

ミレニア「成長したのかの~」

シュクル「小娘にしては頑張った、という事ではないか?」

ミレニア「わしじゃなくておぬしじゃよ。シュクル自身が成長したから術に身体が耐えられるようになった、とは考えられんか?」

シュクル「せい、ちょう……?

そう……なのか……?」

ミレニア「……シュクル?」

シュクル「な、なんでもないっ!」

ミレニア「変な奴じゃのぅ」




~オグマの武器~


イシェルナ「あら、オグマって投げナイフも使うのね?」

オグマ「あ、ああ」

ミレニア「次々出てくるが、どこから出しとるんじゃ?」

オグマ「……あちこちに隠しているんだ。

コートの裏とか、ベルトとか……」


(じゃらじゃらっ)


ミレニア「おおっ、手品みたいじゃ☆」

イシェルナ「すご~い♪」

オグマ「そ……そう、か?」


(がちゃがちゃがちゃ)


ミレニア「なんと、さらにそんな所から!」

イシェルナ「これはビックリ仰天ね!」

オグマ「………………」


(だばーーーーっ)


ミレニア「大量じゃのう。一体どれだけ隠し持っとるのか……」

デュー「いいから早く止めろ。

シュクルがナイフの山に埋まったぞ」

シュクル「…………」

オグマ「っ!? す……すまないっ!」

シュクル「照れるのは良いがほどほどにしろ……」



~聖依獣なんだっ!~


オグマ「シュクル、先程の術はもしかして聖依術では?」

シュクル「ああ、そうだ」

オグマ「という事は……君はあの聖依獣だったのか」

シュクル「その通りだ」

オグマ「そうか、生き残りがいたのか……」

イシェルナ「なになに?

もしかしてシュクルちゃんって結構すごいの?」

シュクル「ふふん、やっとわかったか!」

オグマ「すまない……てっきり珍しい喋るウサギか何かだと……」

イシェルナ「だって……ねぇ?」

シュクル「むぎぃぃぃっ!!」




~三つ編みの編み方~


イシェルナ「オグマは片腕なのよねぇ? その髪どうやって三つ編みにしているの?」

デュー「確かに、気になるな」

オグマ「これか?

こうやるんだ。

風の精霊よ……!」

イシェルナ「すごい、風がみるみる髪を編んでいく……」

ミレニア「大したモンじゃのう。わしにも出来るかの?」

デュー「お前がやったら朝の支度から何からみんな風任せにしそうだな」

ミレニア「失礼な……否定はせんがの」

シュクル「いや、しろよ!」

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