第2話 姫騎士のうた
あれちに吼える獰猛な狼のせい
のはらで眠る間抜けな騎士のせい
おき去りにされた姫君のゆくえ
そこにはもういない災厄のこ
らいかいする騎士のむれ
はなを一人に手向けたある騎士は
うみの色の目を持つその騎士こそ
みうしなったはずの姫君であるから
のろいがとけた一人の姫君の
いろ鮮やかな美しさに騎士は出会い
ろうそく消し二人去る偽りのしろ
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