第20話 たどりついた先には

 うさこちゃんがたどりついた先には


 そうじ道具を手に持って、そうじきをかけたり


 はたきではたいたり、ぞうきんで床をふいたりしている


 クモおばさんがたくさんいました。


 「あんた、どこの子?じゃまだから、あっちに行って」


 とうさこちゃんをじゃま扱いしています。


 クモおばさんのこの言葉にうさこちゃんは


 プンプン!と怒って大きな声で


 「ここは、どこなのー?!」


 と叫びました。


 クモおばさんが寄って来て


 「あんたは、まったく、うるさい子だね。じゃまだよ。じゃーま」


 「ねえ、おばさん。ここは、どこなの?」


 「あんたに、おばさんと言われる筋合いはないね。いった。いった」


 じゃまだ。じゃまだ。と言われたうさこちゃんは、落ち込みながら


 部屋を出て行こうとしました。


 「こっちだよ。こっち。こっちにおいで」


 と誰かが、うさこちゃんを呼んでいます。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る