第35話

 その顔は、アイドルの

アンジェラに、そっくりだった。

 ゴクッと、生ツバを飲んだ。


「さぁ、屋敷へ連れて帰るぞ!」

 爺ィちゃんがアゴで合図を送った。


「え!?うぅ…ン……」

 オレは、曖昧に返事をした。

 今、オレの腕の中に憧れの

アンジェラがいた。

 まるで、夢のような出来事だ。

 このまま、抱きしめてキスして

みたい。


 美那神山は、いつの間にか、

静けさを取り戻していた。






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