賢者と愚者 7

 広場では町中の者が愚者に向かって糞を投げつけていた。

 賢者は愚者をかばうように立ちふさがると、街の者に向かってこう叫んだ。


「この中で糞をしたことのない者だけが、我等に糞を浴びせなさい」


 次の瞬間、町中の肥だめから火山の噴火のごとく糞が噴き上がり、二人に向かって糞を浴びせていった。

 

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