門出



いつもよりかなり明るい帰り道。少しの荷物が入ったカバン。

何度目かの暖かく少し切ない匂いの空気の中を、いつもの自転車で走る。


さよなら。

言い合ってもすぐにまた会える友達。言わなかったのに、もう二度と会えないだろう貴方。あと何度桜が咲けば、この涙は素敵な思い出になってくれるのでしょうか。

誰にも知られず川沿いの道に染み込んでいった淡い恋心。


さよなら。

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