第19話 エナシェ、降臨!

残り1人。体力の限界へと近づいてきたグザナギとユリア。


「はあ・・・はあ・・・ ブルーアクア・・!」

もちろん疲れた状態で攻撃しても・・・

「ふふ、無駄です。出でよ我が化身ガイナ、このもの共を蹴散らせ!召喚!」

「グオオオオオオオオオオオオ・・・」

召喚されたのは、一種の獣であった。その姿は大きく洞窟の天井を突き破る。また、その雄叫びは洞窟の外まで響き渡る。


「!?この気迫・・・化身使いか。まずいな・・・」

エナシェはグザナギのいる深部へと突入した。


ガイナは力を溜めている。早めに決着を着けたいのだろうか。

「今のうちに倒せないか?ユリア、下級魔法を。」

「はい! ボルケーノ!」

しかしその攻撃は吸収され、ガイナの力をさらに上げてしまった。

「無駄だと言っているでしょう!この力に対抗できるのはこの世界に2人しかいない、獣神を操る獣使いのみ!」


「あと少し・・・!」

エナシェも追い付いてきた。


「グググ・・・」

チャージが完了したようだ。ガイナはその力を一点に放出しようとしていた。

「抵抗してやる!炎纏うビーム、ファイアワールビーム!」

しかし・・・

「グオオオオオオ!」

効かない。そして攻撃が放たれた。

「くそおおおお!」


ドゴオオオオオオ


「・・・ふう、間に合った」

「エナシェ!?」

そこには攻撃を耐えきったエナシェの姿が。

「エナシェ!何故ここに!?」

「ちょっとあいつらを追っていてな。それより、お前らはフェネックスの所へ行け。ここは俺が食い止める。」

グザナギ達は壊れていた扉をくぐる。

「一人・・・  !?この気配、まさか獣使い!?」

相手はまさかと焦る。そしてエナシェは答える。

「そう、そのまさかさ。化身使いさんよ。だが、俺はそんなもの呼び出さなくても勝てる。」

「なっ、何を余裕ぶっている!この世界に2人しかいない獣使いの分際がああ!いけいガイナ、獣使いをぶっつぶせ!」

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