第283話 ∀ガンダム その8 金色は中間管理職の色編
ターンA語りも8回目、今回はライバルたちについて語りたいと思います。サブタイトルは、ハリー・オードについて考えているうちに私が思いついたガンダムシリーズの法則(笑)です。
ハリー・オードは、ディアナの親衛隊の隊長をつとめる有能な軍人です。パイロットとしても凄腕で、専用の金色のスモーに搭乗して戦っていますが、作中でピンチに陥ったシーンがターンXと戦ったとき以外はほとんどありません。ロランのターンAとは一度だけ本格的に戦った際に圧倒してヒゲを破壊したというのは、前に書きました。
このため、序盤は非常に「赤い人」系のライバルっぽい立ち位置に見えるのですよ。特に生身だと変な赤いサングラスで目元を隠しているので、やっぱりライバルっぽいという。
ところが、中盤から
それで、実質的にロランと同じ側に立つことになるんですね。ライバルじゃなくて頼もしい味方になるんですよ。
それ以降は、味方側の中間管理職としてキエル=ディアナのために何とか戦争を収めようとして苦労するという。いや、もちろん本物のディアナへの忠誠心も強烈にあることは確かなんですが、そっちのために苦労しているのはロランだという(笑)。
この流れで思い出したのが、元祖「赤い人」。そういや、あの人は『Zガンダム』で味方になってからは、味方ボスに成り上がるまでは中間管理職として苦労してたなあとか思ったり。んで、あの人も中間管理職として苦労してたときのMSの色が「金色」なんですよねえ(笑)。
更に後年、『DISTENY』に出てくるアカツキという金色のMSは最初こそサブ主人公のヒロインであるカガリ・ユラ・アスハが乗っていたものの、その後実質的には味方に復帰したムウ・ラ・フラガの愛機になるという。これまた中間管理職として苦労してる人なんですね(笑)。
ということで、ガンダムシリーズにおいて「赤」は強力なライバルの色――と、味方の支援機の色(笑)――なんですが、「金色」というのは中間管理職として苦労している人の色なのかなとか思ってしまったんですねえ(笑)。
ディアナに対しては非常に強い忠誠心を抱いているのですが、そのために「女性」としては意識してないんですよ。それに対して、入れ替わったキエルの方は「女性」として意識しているんですね。もちろんキエルから好意を寄せられているというのはあるとは思うのですが。
最後も、ディアナと入れ替わったキエルの側に付き添っており、これからもずっとキエルと共に生きるんだろうなあというエンディングでした。ある意味、作中で一番幸せなヤツなんじゃないかと思ったり(笑)。
ところが、福井晴敏の小説版だと、こいつ戦死するんですよ。それもロランが殺してしまうという。それで「ハリー大尉を殺してしまった」とロランが凄く嘆いて後悔しているシーンがあったことを強烈におぼえているんです。なので、小説版を読んだことあると思ってたんですが、ほかの改変について全然おぼえていないという。前にも書いたように最終的にロランとソシエが結ばれるほか、ディアナも戦死するという。こうした変更があったら絶対におぼえていると思うので、どうもハリーが戦死したところの周辺のみチョロ読みしただけのようです。あと、小説版だとバツイチで愛機に元女房の名前を付けてるなんて設定も書いてあったようなんですが、こっちもおぼえていません。
あと、ググってみると「ファッションセンスが変」というのが出てくるんですが、そこらあたりは余りおぼえてないんですよね。ググって出てきた画像を見ると、確かにスーツもパジャマも変でした(笑)。
それから、女装したロランに一目惚れしたっぽいというネタも出てくるんですが、こっちもおぼえてないなあ。
それと、ターンXと戦ったときに「ユニヴァース!」という謎のセリフを叫んだということなのですが、こっちも記憶にありません。何か意味不明だと思ってスルーしたっぽいですね。
ということで、ライバルっぽいけど実はライバルじゃなかったキャラだったのでした。次回は、同じくライバルっぽいけどライバルじゃなかったコレン・ナンダーほかの敵っぽい人々について語りたいと思います。
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