第132話 機動戦士ガンダムZZ その3 ハマーン様万歳!編

 さて、キャラ語り編に入るわけですが、濃いメンバーが多い割には印象が薄いという。その中で、序盤は一番特徴的だった人の口癖を今回のサブタイとしていただきました(笑)。


 主人公ジュドー・アーシタについて言えば、今までのガンダム主人公の中では性格的に一番バランスが取れたタイプではあります。エキセントリックでない。ただ、それだから印象が薄い(笑)。また、ひとりっ子でなく、妹がいます。声優は矢尾一樹で、ダンクーガの主人公藤原忍も演じていました。


 パイロットとして最強のアムロ、ニュータイプとして最強のカミーユに比べると、凄く強いという印象は無いのですが、じゃあ最後まで生き残るのは誰だと考えたら、絶対にこいつだろうという「しぶとさ」はあります。


 恋愛面では、いろいろ惚れられてる割には、こいつ自身はあんまり恋愛感情的なものは見せてないんですよね。むしろシスコン系。ただ、それも明らかに肉親としての愛情なんで、禁断の妹愛とかじゃない。年齢からいっても、まだ恋愛とか本気になる年でもないということを考えると、いろいろな意味で普通なのかなとは思います。


 ハマーン様はシャアに雰囲気が似ているようなことを言ってこいつに惚れたんですが、正直シャアとは似ても似つかんだろうと(笑)。強さの質で言っても違うんじゃないかと。しぶとそうな所は似てるかもしれませんが(笑)。いや、もしかして似てるってシスコンな所?(爆)


 そのジュドーが戦う動機が、妹リィナです。いい加減な兄に似ないしっかり者で、基本誰からも愛される系の可愛い妹キャラだったりします。声優は前作Zガンダムでエマ・シーンを演じた岡本麻弥。アニメ誌で、エマはお姉さんキャラなのに「可愛い」と言われることが多かったのを反省していたのですが、逆にその可愛さを買われて今度は妹キャラに指名されたようです。


 グレミー・トトに誘拐されたあげくに、なぜか淑女教育されちゃったりしますが、中盤で戦闘に巻き込まれて死亡……したと思われていたものの、何とセイラさんに助けられていて最終回間際に再登場しました。……そうか、セイラさんて妹キャラの先輩なんだ(笑)。


 初代ガンダムだと女性キャラもフツーの顔の人がいたのですが、ZZになるとレギュラー全員が美少女です。幼なじみ枠のエル・ビアンノ(ガンダムMk-Ⅱに搭乗)と、一応ヒロイン格のルー・ルカ(ZZでは一号主役ロボ扱いのZガンダムに搭乗)がレギュラー美少女ですね。


 エルはジュドーに惚れてたものの、最終的にはビーチャ・オーレグとくっつきます。ルーの方はグレミーに惚れられてて、それを利用したりもしてましたが、結局最終的にジュドーとくっついた模様。ただ、作中ではそんなに恋愛関係っぽい描写はありませんでした。アムロとセイラさん程度というか。


 ほかに、ビーチャ(百式に搭乗)とモンド・アカゲ(主にメカニック)、イーノ・アッバーブ(何でも屋)という仲間がいますが、基本的に善人のイーノ以外は一癖も二癖もあり、最初はエウーゴを裏切ってネオジオンにアーガマやZガンダムを売りつけようとします。ただ、作中で成長していき、最終的にはビーチャは後期の母艦ネエル・アーガマの艦長代理にまで就任します。……これネエル・アーガマが艦首に波動砲みたいなハイメガ粒子砲積んでることと合わせて、絶対に『ヤマト』意識したギャグだろうなあとか思ったり(笑)。モンドの方はゲスト美少女ラサラ・ムーンとのロマンスもあったりします……が、ラサラが終盤のシリアス展開になったときに再登場したのが運の尽きで、モンドをかばって死亡してしまうという。このあたり、何もミハルをなぞらせなくてもよかろうにと思ったものですが。


 こいつらの自由奔放さには、継続登場のブライトも手こずっていました。にしてもブライトも本当に丸くなったもので。初代ガンダムの時代だったら、速攻で全員ぶん殴ってただろうなとか思ったり(笑)。


 さて、序盤の敵ライバルがマシュマー・セロ。サブタイに口癖をいただいたように、ハマーン様命の若手指揮官です。そのハマーン様への傾倒ぶりがコメディタッチで描かれていたのでギャグキャラになっていましたが、パイロットとしての腕は一流でした。また、騎士として正々堂々と戦うことにプライドを持っており、それがまた何でもありのジュドーたちとの対比でギャグになっていたという。


 序盤が終わった所で退場して、中後半から再登場というのはシャアの前例をなぞっているのですが、この再登場時には強化人間にされて性格が一変してしまっており、序盤のコメディの雰囲気が皆無になってしまっていました。彼もまた路線変更の犠牲者のひとりなんじゃないかと思います。


 その副官ゴットン・ゴーについては先に書きました。マシュマーに振り回される苦労人というポジションだったのですが、情報提供者の女性セシリーをだまして爆弾を渡し、彼女ごとアーガマを爆破しようと目論むという非道な作戦を行おうとして、逆にセシリーが我が身ごと持ち帰った爆弾の爆発に巻き込まれて死ぬという自業自得の死に様をさらしました。どう考えても、開始前にスタッフがアニメ誌のインタビューで言っていた「死んだら視聴者が泣いちゃう」ような死に様ではなく、この人も路線変更で割を食った口なんでしょう。


 また、お目付役として登場し、マシュマー失脚後に指揮官となった女性士官キャラ・スーンも大問題のある人でして。MSに乗ると興奮してエクスタシーを感じるという(爆)。いいのか、こんな設定のキャラクターを十七時半放送のアニメに出して!?(笑)


 アーガマの捕虜になって洗濯係をやらされるとか、やっぱりコメディ系だったのですが、彼女もまた再登場時には強化人間にされていたという。もっとも、彼女の方は少しは序盤の雰囲気を残してましたが。


 このあたり、全員が全員、路線変更の影響でキャラがぶれてるんですね。このあたりもZZの評価を下げる要因ではないかなと思います。


 次回は大問題のエルピー・プルとプルツー、そして準ラスボスのグレミーに、ラスボスのハマーン様まで行ってみましょうか。


「ニュータイプの修羅場が見れるぞ!」(爆)

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