第123話 戦え!超ロボット生命体 トランスフォーマー その9 やれやれ、何ともひでえ有様じゃねえか編

 トランスフォーマー語りも第9回目、そろそろ語りたい人も減ってきました。今回はデストロンの三段変形ロボ、トリプルチェンジャーについて語りたいと思います。サブタイトルは、そのトリプルチェンジャー二人がそろって反乱を起こした第39話の最後で反乱失敗の様子を見ていたダージのセリフからいただきました。


 まず、空陸参謀ブリッツウイングから。戦車と戦闘機に変形するというコンセプトはダイターン3と同じですね。戦車が日本の七四式戦車で、戦闘機がロシア(放送当時ソ連)のミグ25フォックスバットに変形します。


 こいつは、元はダイアクロンのトリプルチェンジャーでした。ダイアクロンのときは戦車が濃緑で戦闘機が灰色という真っ当なカラーリングだったのに、ブリッツウイングでは戦車がベージュで戦闘機が紫色というカラーリングに変わっています。戦車の方は砂漠戦迷彩と考えれば納得がいくものの、戦闘機の方は相当に変なカラーリングです。流用に際してカラーリングが変わったのはデバスターと同じなのですが、何というかデストロン系は変な色に変わっているという印象があります。


 モチーフの片方が七四式戦車なのは元々は日本製だから当然なのですが、もうひとつがミグ25なのは亡命事件で有名だったからでしょうか。戦闘兵器は基本的にデストロンに割り振られているのですが、ロシア(ソ連)機ということで、特に敵役っぽさがあります。


 両方戦闘兵器に変形するということから、戦闘力はデストロンでも高い方です。性格もわかりやすく好戦的だったりします。ただ、バカです(笑)。先にあげた第39話で反乱を企てたときも、なぜかアメフトを軍事訓練を勘違いして、アメフトのコーチを参謀として雇い、アメフトの作戦「ゾーンディフェンス」を防御陣地、「ロングパス」を遠距離砲撃と勘違いして作戦を立てたりしていました。


 実は続編『2010』では、ガルバトロンの横暴さに毅然として異議を唱え、今度は反乱を起こすのではなく、ひとりデストロン軍団を去るというカッコ良い態度をとったことがあるのですが、第三作『ヘッドマスターズ』では無かったことにされて普通にデストロンに所属していたという(笑)。


 このように、作品によって微妙にキャラ立てが違ったりするのですが、トランスフォーマーだとよくあることです(笑)。


 もうひとりのトリプルチェンジャーである輸送参謀アストロトレインは、アメリカのスペースシャトルと日本のD-51風の蒸気機関車に変形します。こいつはトランスフォーマーが初出なのですが、元はダイアクロンの商品として企画されていたとWikiには書いてありました。そのためか、初期商品の成型色はスペースシャトルが白で蒸気機関車が黒になっており、アニメのスペースシャトルがグレーで蒸気機関車が紫のカラーリングとは配色が異なります。


 こいつは、前にオメガスプリームのところで少し書いたように、ほかのデストロンのメンバーを乗せて宇宙輸送が可能だったりします。そのため、スペースシャトル形態だと非常に大型になるのですが、ロボ形態だと一応は他のトランスフォーマーより一回り大型ではあるものの、デバスターやオメガスプリームほどデカくはない程度の大きさです。


 たしか後期オープニング映像にも登場して、ロボ形態から蒸気機関車に変形して、そのまま今度はスペースシャトルに変形して飛び去るというシーンがあったように思えます。ただ、これは『2010』のオープニング映像かもしれません。


 輸送役なので、ブリッツウイングより出番が多い印象があります。ただ、それ以外の印象はそれほど強くないので、一番印象的なのが反乱を起こしたことという感じです。一応『ヘッドマスターズ』までは登場していますね。


 その反乱事件では、最初はスタースクリームと組んで三人でメガトロンを罠にハメて分子凍結ガスで冷凍して行動不能にするという作戦を立てますが、そのままスタースクリームも裏切ってメガトロンと一緒に冷凍してしまいます(笑)。


 その後も、二人で協力するのではなく、それぞれが独自の行動をとって自分の軍団を作るのですが、ブリッツウイングはビルドロン部隊を手下にして、アメフト競技場を本拠地にすると、前述のようにアメフトコーチを参謀に「ゾーンディフェンス」の迷宮をビルドロンに作らせ、戦車に変形して「ロングパス」こと遠距離砲撃を市街地に行います。こちらは一応作戦が成功して、砲撃に対抗するために出動したサイバトロンのメンバーをゾーンディフェンスの迷宮を利用して撃破します。


 一方アストロトレインの方はターミナル駅を占領して、そこの機関車に電子頭脳を組み込んで手下にして自分の軍団を結成しようとします。そこの電力などからエネルギーを奪うことには成功するものの、電子頭脳の扱いに慣れていなかったのか機関車が暴走して脱線、そのはずみで水道管が破壊されてしまい、その水で流されるという始末(笑)。


 しかも、そのあふれた水が地下で冷凍されていたメガトロン様とスタースクリームの所まで流れていき、氷が溶けてしまいます。それでメガトロン様たちが復活して反逆者どもを討伐に行ったところ、今度はブリッツウイングの横暴さに耐えかねてビルドロン部隊が反逆してデバスターになって大暴れしていたという。


 結局、ブリッツウイング、アストロトレイン、デバスターにスタースクリームやメガトロン様も加わって大乱闘という自体に、コンボイ司令官以下サイバトロンは高見の見物としゃれ込み、ジェットロンはあきれ果てる始末。このとき出てきたのがサブタイにいただいたダージのセリフでした。


 結局メガトロン様が反乱者全員を制圧して「ワシが永遠にデストロンのリーダーだ!」と宣言して終わりというオチだったのですが、こんな連中でも許してしまうメガトロン様の懐の深さが最後に際立ったという(笑)。


 そろそろ語りたい連中は一通りかたったので、あとはトランスフォーマーならではの変な描写とかについて語っていきたいと思います。


 「さあ、戦いだ!」

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