第80話 超時空騎団サザンクロス(1984年)

 ついに来てしまいました、サザンクロス。前回ラストで「問題作」と書きましたが、より歯に衣着せぬ言い方をすれば「失敗作」でしょう。そして、これは私の独断や偏見ではないはずです。そもそもが、全三十九話予定で二十三話しか作られずに打ち切りになった時点で、失敗作であることは明白でしょう。


 本作については、完全にリアルタイム視聴と、当時の二次資料による記憶しかありません。私がやっていた頃のスパロボにも出ていません。てかスパロボには出ていません。記憶が薄れた部分について、少しWikiを読んで補足しています。


 さて、その二次資料ですが、本作から今まで書いてきた作品とは、少し違う二次資料が追加されます。アニメ誌です。いや、今までも『月刊OUT』は何度か引用してきましたが、これはリアルタイム視聴時に読んでいたわけではなく、その数年後にOUTで「ロボットアニメ特集」みたいな記事が書かれたときの内容を引用したので、リアルタイム視聴当時にアニメ誌を読んでいたわけではありません。


 しかし、本作以降は、リアルタイム視聴時の二次資料にアニメ誌が加わります。そう、私はこの年、1984年に本格的にヲタクへの道を踏み出したのです!(爆)


 それにしても、最初に買ったアニメ誌が、よりにもよって「アニメ冬の時代」に真っ先に廃刊になる『ジ・アニメ』だったという引きの悪さ(笑)。もっとも、買った理由は、表紙の「ルパン三世PARTⅢ」のことが読みたかったから、ということだからしょうがないのですが……って書いたあとで裏取りのためにググってみたら、84年の3月前後(ルパンの放送開始時期)にそんな表紙の『ジ・アニメ』は無いことが発覚! あれ、どうしてこんな記憶違いしてたんだろう?


 ……ってぇ、ルパンの放送開始時期の裏取りのためにググったら、この4月からPART5放送開始だとぉ!? 鬼太郎といい、何か懐かしのアニメがまた始まるのか……PART4の最終回、録画してあるのにまだ見てないよ……どうしよう?(←カリ城の銭形警部風に)


 ま、まあ、要するに84年の3月頃に初めて『ジ・アニメ』を買ったのですが、そこで春の新番組特集のひとつとして紹介されていたのが、このサザンクロスだったのでした!(←何て長い前フリだ)


 そこでは新番組特集ということで、主人公が三人の少女であることや、サザンクロスは彼女たちが所属する軍隊の名前であることなどと一緒に、主役ロボのスパルタスなどが紹介されており、何となく期待を持たされたのでした。


 というわけで、オーガスの流れもあって期待して見始めたサザンクロスだったのですが……ですが……ぶっちゃけ詰まんなかったんです(爆)。


 ストーリーはさっぱりワケワカメ状態。敵ロボはカッコ良くなく……それどころか、実のところスパルタスも、サブ主役ロボのローガンも、そんなにカッコ良くなかったという(爆)。オーロランはまだマシだったけど。


 途中まで我慢して見てたんですが、ちっとも面白くなる気配がないので、おそらく二~三か月くらいで切ったはずです。何話まで見てたのか全然おぼえていません。というか、ストーリーラインもおぼえていません。


 キャラもねえ、そんなに記憶にないという。主人公三人娘はさすがにおぼえてますし、敵の少女と恋仲になるボウィの顔はおぼえてます。ただ、恋仲になるって話自体が、たぶんアニメ誌で読んだあらすじで知ったんですよね。そこまで見てなかったと思います。


 同じ思いだった視聴者は多かったので視聴率も低迷したのでしょう。そうでなきゃ、全三十九話予定が二十三話なんて打ち切りしませんよ。


 そもそも、巨大ロボットアニメの主人公を女性にしようというのが間違ってたんじゃないかと思います。マクロス、オーガスで「ロボ+美少女」路線が当たったからといって、その「美少女」はあくまで「ヒロイン」格であるから愛でられたのですよ。確かにミリア、アテナと戦う女性パイロットも魅力的ではありましたが、それはあくまで脇役としての話。メイン視聴者が少年である巨大ロボットアニメで、女性を主人公に据えようというのは、チャレンジャブル過ぎました。


 ただ、それにも増して重要なことは、ロボが全然魅力的じゃなかったことです。ダサいスーパーロボは今まで何体か紹介してきましたが、ダメなリアルロボというと、こいつらだという感じに魅力が無かった。


 ぶっちゃけ、デザインだけならドルバックの主役ロボ「ムゲンキャリバー」の方がはるかにマシ!


 今作からスポンサーがポピー(バンダイ)になったのに、主役ロボの玩具がついに販売されなかったってことからも、そのダメさ加減がわかろうというものです。


 ただ、何というか、リアルタイム当時から「ロボを売ろう」という雰囲気が、あまり無かったんですよね。むしろ、主人公三人娘の着込む軽装甲服「アーミング・タブレット」のプラモを売ろうとしていたフシがあります。


 というわけで、買ってしまったんですよ、プラモ。それも、主人公三人娘の中でも三人目の憲兵隊ラーナ少尉のやつを!! メイン主人公のジャンヌでも、サブ主人公のマリーでもなく、三人目で、どっちかというとジャンヌとは対立する立場にあったラーナのプラモを!


 何でこれ買ったかというと、オマケがいろいろ付いてたからなんですね。サブウェポンとかのほかに、なぜかハンドバッグとかみたいな小物もついてた。それに、デザインが何となく伊達政宗の三日月兜みたいでカッコ良かったんですよ。しかし……このキットの「売り」はそれだけじゃなかったんですね。


 なんで「よりによって」なのかは、当時、これを買ったことがある人なら知っているはず。いや、今でも「サザンクロス ラーナ」で画像をググればすぐわかります。


 胸部装甲外したら、その下の「胸部装甲」がむき出しになるんですよ! つまりトップレス機能装備!!(爆)


 誰だ少年向けプラモにこんな機能装備したヤツは!?(笑)


 えー、ヲタク大喜びな機能ではありますが、当時まだ中学生にもなっていない少年には大して嬉しい機能でも……機能でも……スマン、ませガキだったんじゃよ、ワシは(爆)。


 だからといって、アニメ本編がつまんなかったということは譲らないがな!!


 なお、オープニング主題歌は、カセットもCDも持ってないのに一応歌えます。悪い曲じゃないです。これまたラブソング系なのですが、何しろ作品のテーマに異種族恋愛が入っているので、テーマから外れてるとは言えないという(笑)。


 色々な意味で問題作でしたが、プラモはもっと問題作だったという(笑)。そんな思い出の作品でありました。

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