異世界幼女と一般高校生

@kilinagi_macoto

プロローグ オワコン世界

 君は世界に絶望したことがあるだろうか。


 少なくとも俺、琴浦 透馬(ことうら とうま)は絶望した。

このとてつもないほどつまらない世界。

なにか面白いことは起きないだろうか。

俺は必死に考えた。


 ……そうだ、魔法陣を描いてみよう。


きっとなにかが変わるだろう、変わることを祈る、お願いだ変わってくれ。このつまらない世界を終わりにしてくれ。


 そして俺はネットを頼りにし、一ヵ月かけて魔法陣をついに完成させた。

 何回も何回も試行錯誤という作業を繰り返した、何度諦めかけたことか。

その度にネットからおっぱい画像を探してじっくり眺め、初めて生きているような感覚を身体全身に行きわたらせるのである。おっぱい最高。


 さて―――――いざ全体的に見てみるとなんて綺麗なことであろう。紫のチョークが深夜2時の月の光を反射させ、いい感じに輝いている。実は半径2.5mほどの魔法陣を我が家二階の自室で描いたため、元々この部屋にあった家具達には隅っこに移動してもらっていた。よく家族たちにバレなかったなぁと我ながら思う。


 そこで俺はふと、ある疑問に突き当たる。

 ……ここからどうすればいいんだ? 魔方陣を描いたまではいいが、ここからどうすればいいのか全く分からない。


 いつからか、月の光に照らされる魔方陣は光りだしていた。

 淡い紫色、それは誰も見たことのないような儚い色。ひたすら汗をかきながら頭を巡らせているトウマは気づくことなく、魔法陣の光だけが強くなっていった。

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