転生は、するもんじゃないと俺は思う
ri-ta
第一話 幕開け
外に出ると温厚な暖かみと柔らか光を照らす太陽、冬の凍えるような寒さも感じなくなり、草花はあらたな芽吹きを咲かせる季節。
今日から俺は晴れて高校2年になる。
だけど今俺は新学期そうそうに寝坊し全速力で通学路駆けている。
「おい 十七夜月かのうどうしたんだ?寝坊なんて珍しい」
教室につくと担任がすでに教室におりHRはもうすでに始まっていた。
やってしまったぁぁ
そう新学期始まってそうそうの大遅刻である。
まぁ過ぎた事は仕方がないことだが·····
これといって授業中は特別なことも起きず。どんどんと時間は過ぎてゆきちょうど4時間目が終わり購買に行こかなとおもって教室を出ようとしたとき
「おーい十七夜月!この後、職員室にきてくれないか?」
「あ!はい、わかりました」
ったくどうして行かなきゃなんねぇんだよ。この後は昼メシを買いに行くのとイベクエにも行かないといけないのに
あぁートイレに行きたくなってきたァー
ハァ トイレを済ましてから職員室に向かうか
途中で腹いせにリア充というこの世で1番の悪を成敗してやった。
単にその2人の横を通ったときに咳払いをしてやっただけなのだが
ガラガラガラ
「失礼します。」
「おう、コッチだ」
すぐに声をかけてもらえた。
「先生、用件はなんなんですか?重要なことなんですよね?でも
職員室に呼ばなくても良かったんじゃないんですか?
その時のクラスメイト達の視線がとてつもなく痛いんです。
僕は何かしました?」
と聞くもののいつもすぐに帰ってゲームに没頭しているのだから思い当たる節はないのだか·····
「いゃあ すまんすまんでも重要な事なんだ、それと皆の前では言う話でもないからな。まぁあれだお前の住んでいる町で殺人事件が起きたのは知っているよな?」
「いやぁ、まぁはい、知っていますけど」
なんだ気をつけろとかそういう事か
チッ そういう事なら分かるよ小学生じゃあるまいし
「うん、なら話が早いいんだがしっかりと気をつけるようにしてくれ。なにかと物騒だからな。
あと心配だから下校する時は一声かけてくれ、寄道は今日は厳禁な!」
「はい、わかりました。」
やっぱ、そんな事だろうとおもった。
てか寄り道通常時はOKなのかよ
せっかくの休み時間無駄にしたなぁ
先生と話している間に休み時間はもう半分は終わってしまっていた。
やっと今日の授業が全て終わったので、先生に一声かけ、家路に直ぐにつく、学校から出て少し歩き、もう少しの所で家の直線に着く頃、ふと違和感を感じた。
明らかに自分と同じスピードで後ろを着いてくる1人の男がいる。
なんだぁあいつ まさかあいつがこの辺で起きている事件の犯人か?
こんな時に出るわけないかあっハハハ·····
って思ったのだが、どうにも後を着いてきてる感じがするのだった。
おかしい、おかし過ぎる。スピードを上げれば相手も必ず上げてきやがる
なんて野郎だ!んんーー どうやって振り切るかが問題だなぁ。
このまま家に帰れば家が特定され家族もろども皆殺しなんて
たまったもんじゃない。
さて、どうしたもの
ドン!!
「うわぁあ!」
なにかに当たってしまった衝撃で声を上げてしまった。前を見ると見知らない人が立っていた。
というか全身真っ黒に身を包んだ帽子とマスク着用の見るからにいや最近起きてる事件の犯人です。といっているような恰好をしていた。
そしてこの現状を理解したその瞬間 自分の顔から血の気がふぅっと一気に無くなったのが分かった。
「すみません。前を見ていなくてぶつかってしまって」
「··········」
相手の黒ずくめは無反応、返って俺はもう冷や汗がやばかった。
どうする·····どうすればこの場を脱出できる·····もう俺は
「貴様に一つ問といを出そう」
「ふぇ?」
唐突に黒ずくめが言葉を発したのだ。
そりゃ急だったら、誰だって出したことがない声がでるだろう。当たり前だ!多分
「この世界は平和か?混沌の世界か?」
コイツ何言ってんの。お願いだから勘弁してくださいって
「えっと·····平和だと、思います」
「ふっ」
何故笑う 笑える要素ありました?単に答えただけよ?面白い?じゃあとりあえず解放してください おねがいでずぅ!
「そうか では貴様は何故平和と思っている?」
「えっと·····深い意味は無いのですが、今こうして不自由なく生きていられているという事が平和だと思ったからです。」
普通これしかでてこんよなぁ〜 あぁー汗が、汗がほんっとやばいって
「ん? 我は《世界》と問うたのだが?」
マジかよ 高校生にしてる質問なのに
スケールがさデカ過ぎない? あぁぁ ここからほんと消え失せたいほんっとに·····
ん?まてよこの質問どこかで·····!
「世界ということなら、どちらでもないんじゃないでしょうか?」
「ん? 訳を聞かせてみよ」
「この世界が本当の平和であれば政治家は要らない。混沌の世界であればまずこの世界は世界で無くなると思います。この2つが同時に存在してるのが今だから、どちらかだと明言するのは難しいのではないかと思うんです。」
ありがとうぉおおおお 日本史の先生俺の命の恩人だよ。授業もっと真面目に受けます
「そうか よぉおく分かった、 よし、決めた 貴様にしよう」
ん? なんか、僕、選出されたよ?何に選出されたの?
こわいょぉ 全然嬉しくないよぉぉぉ
「な、なにがです?」
「我が名はゼウス、そなたに選択肢を与えてやる」
「····· はいぃぃぃいい?!」
コイツ 神様の名前気取って俺を殺す気なのか?
最初っからコイツは本当ぶっ飛んでやがる。
「このまま我との記憶を消され貴様の後ろにいる者に殺られるか、我の願いを聞か入れ助かるかだ」
おい それ選択肢になってない。
だって俺が死にたくないの分かってるだろ
「あなたの願いって?」
「おぉ 聞きいれてもらえるか」
「いや、まだ聞くとはまだゆって」
「よかろう 我の願いそれは、この世界と別の時間並行空間帯いわゆる《空間帯》というものなんだが、ある異空間帯世界が混乱の刻を迎えておってな、その世界の者たちは勿論、我にも手が負えんのだ。そこでなかなかの良識のある貴様にどうかその世界を救ってやってほしい」
「でも あなたに出来ないなら僕には当然ながらに無理です」
てか神(自称)よ、お前が無理ってなんだよ
お前って神(自称)なんだろ?どうにかしろよ
「いいや 貴様なら、我の出した問掛けに我を頷かせる程の答えを導いた貴様だから頼んでおるのだ」
おいおい日本史先生 神様(自称)を納得させちまったよ。
ほんっと災厄もいいとこだ!!
「も1度問おう 我の願い聞きとどけてくれるか?」
んん?この雰囲気わぁ!なんか話終わりそう!
ここで頷いて誤魔化しとけば切り抜けれるんじゃね?
いける(多分)!! うぉおおおお
「はい!任せて下さい!!」
「うむ しかと聞き入れた ではその世界に赴き、世界を正しておいてくれ。では貴様に任せたぞ」
はい、終わり やっと終った ヤッホーイ!
さてと目の前の変なおっさんやっと消えたし家でゲームでも····
って消えた?おいおい てかさっきのおっさんは消えた。
しかもどっかに行くって言ってなかった?嘘でしょ
でもさ それがホントなら俺、やばくね?
グワァァアアン
ッツ!?頭が·····内側からガンガンと鐘を鳴らすみたいにうずく。
すると 視界もだんだん歪んできた、なんなんだよ
ここで俺は終わりなのか?
これから先俺はどうなるのだろうか?
体からどんどんと力が抜けていくのが分かる
嫌だ、死にたないっ そう思いながらこの世界から旅立つのだった。
·····だんだん体の倦怠感が薄れ自らの意識も覚醒し
感覚が徐々に戻ってくるのが分かるようになってきた。
「うぅっ·····」
俺は一体 てかここどこ?ここに来る前スゴい倦怠感が襲ってきてそのまま意識が無くなったと思うんだが
うーん しっかりと思い出せん·····
さて これからどうしたものかと思いながら辺りを見渡す
てかさ体が軽すぎない?やけに軽いなぁぁって、おいおい 体の存在感薄ーっすいなぁあ どうしてこんなに薄いの?
もぅやだほんっとなんなんの
今のオネェみたいだなぁ俺
「ウォッホン」
「うわぁぁああ」
「おはよう、体の具合はどうだ?」
「いやいや、体の具合ってどうもこうもうっすうすですよ!どうしてくれるんです」
「いやいや、大丈夫だよそんな事は なぜなら貴様はもう元の世界には戻れん。どうしてかと言うことなら
貴様は《死んだ》から、と言った方が分かりやすいか?」
ちょっと待て コイツ今とんでもないことを言いやがったぞ
死んだ?おいおいじゃあこれから俺はどうなるんだ?未来永劫このままこの地をを彷徨うのか·····
いいやたまったもんじゃない、だが
「まず、ここはどこなんでふ? っとここはどこなんです?」
落ち着付いていると思っていたがどうやら脳みそは付いて来れていないらしい。
「うぅん?ここか?そうだな空間帯と空間帯の狭間といった所だ」
だからそこはどこなんだよ!
·····まぁ良い じゃなくて良くないけど
「これから僕はどうなるんです?このまま地縛霊としてここを彷徨うんですか?」
「ハッハハハハ 面白いこと言うではないか!そんな無意味な·····ん?もしや成りたいと?」
んな訳あるか!
「まぁ冗談はさておき これからの事だが、
まず貴様にはラニファという世界に転生してもらう。
そこのリータ大陸のサビス地方にあるドルナーグ王帝国という国がお主の拠点になる。」
「は、はぁあ」
「そこのドルナーグ王帝国だが治安がとても良く大きな国だ。
安心しろ、だが、この国以外の国家共がな戦争戦争と血の気が盛んで手に負えんのだ。
しかもドルナーグ王帝国の王と王妃のあいだには1人の娘しかおらん。だから次期国王の政権争いが勃発中なんだよ」
ん?ドルなんちゃらって平和何じゃないの
「そ、それで?」
「うむ それでだ、そこの国の国王かその側近にでも成り上がり、その世界の秩序が保たれるようにまで手を施してきて貰いたいのだ。ここまで大丈夫か?」
んー 頭が、頭が、吹っ飛びそう
「まぁ、大丈夫です·····」
「うむ そして貴様の名だがそのままではおかしいの
うーむ ·····ゼース・Kかのう・マサキ こう名乗れ」
何そのあり合わせみたいな名前は
「わかりました」
「うむ そして最後に貴様には与えるものがある」
!!!!?キターこのパターンはチート能りょ
「少ないがちょっとしたお金と3級貴族の紋用を与えよう」
ん?おいおい まさかそれだけって訳ないよなぁ?
「あの、それだけですか?」
「ん?何をいっておる。こんだけに、
おっ!そうだそうだあったぞ もう一つ渡さなければならん物があった。」
やっぱりな こんなものじゃぁあ無いって思ってたよ!
「服だ!貴族にふさわしい服を用意していたのだった。
すかっり忘れていたわ」
服ですかぁー というかそれだけ?
「それと?」
「? それと、って言われてもこれで全てだ」
ウソォォオオ!!!!!
「まじで····マジでこれだけなの?ねぇ、なんか言ってくれよ!オイ!」
「!? こ、これだけなのだ!文句が多いのぉ、て、手ぶらで行くか?」
「ッツ!クソ」
たく、強い武器ぐらいくれたってバチくらい当たんねぇだろ。
「ではもういいか?では転生の儀を執り行う」
「汝 幾千の刻を駆け 自己失われた
新たなる慈を
我 名の基に 新たなる神の慈を
輪廻転生ソウル・トランスレーション 」
自分の存在そのものが一塊なるように、そして自分の体が、体の中心に向かいギューッと押し込まれるよう感覚に包まれた。
そして次にもの凄い浮遊感が襲ってくる。
この時にはもうすでに意識は無い。
(では、任せたぞ新生の救世者よ)
こうして俺の新たなる人生の幕をあげるのだった。
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