第44話 我々はフットワークを重視するッ!
この前、某SNSを見ていたら、どこだかのド田舎空手道場の人がじまん気に組手の動画を挙げてるわけです。
見ちゃおれない低レベルぶりだったので、お節介にも無暗なフットワークは使うなと書いちゃったわけです。普通そんな事はしないんですがね、そうせざるを得ない、なにかどうしようもない何かのアレのダメっぽさがその動画にはあったというわけです。
しかも、
「我々は、顔面パンチ有りルールなら、どこへでも打って出る用意がある!」とか、鼻息荒くして言うとるわけですが。
返事が来ましたよ。
「他所の流派の事は知らんです!我々はフットワークを重視するッ!」
とか、いやお前どこへでも打って出るとか言ってるくせに他所の流派の事とか知らねぇのかよ!とツッコミ入れたくなるほど珍妙なお返事が返ってきました。
そもそも無駄なフットワークを使うことによる弊害についても、ご丁寧に説明してやってるのに、ですよ。
流派とかじゃなくて、世界中ありとあらゆる打撃格闘技術の基本の基本の基礎知識としての共通の常識を教えて差し上げてるのに、なぜか流派の個別の技術体系のハナシとして解釈しとるですよ。
そりゃオメーが千手観音みたいにいっぱい手があったら、私の言う事が通用しないのはわかりますけど、そのフットワークをを重視した組手というのがオッサン二人がドタバタ大騒ぎしてるだけの代物で、まぁキックボクシングのアマチュアBクラス以下でした。
それこそ空手拳法くらいなら知りませんが、キックボクシングじゃブッ殺されてエエとこです。
デブってて体重だけは無駄にありそうなので、そら寸止め空手やってたひょろい奴くらいなら「我々」ルールで体重差に任せて血祭りに上げていい気になるのも無理はないかな、と思いますが、
こんなんでゼニ取って威張れるなら、まぁいい商売じゃないでしょうか。
それから、常に一人を「我々」と名乗るのも気になりました。
何か問題が発生した時に、個人としての責任を逃れるためには有効な手法です。
それは、日本国内では正当化されるのかもしれませんが、悪いですけど~、「人類普遍の善悪としてどうか」という基準で見れば、およそ全く低級で卑怯極まる態度です。
もしいっぱしの格闘家を気取るんなら、
フットワークを重視してドタバタ大騒ぎする前に、まず片眉剃り落として本でも読んで教養を付けた方が良いと思います。
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