シンデレラの想区

 極まれに、”運命の書”に何も記載されていない人物が存在する。”シンデレラの想区”に住む、エクスという少年もまたその一人だった。

 役目を与えられず、それでも日々を一生懸命に生きるエクス。ある日、森の中を歩いていると、突然ヴィランという怪物に襲われ、あわやという所でレイナ、シェイン、タオの三人組に命を助けられる。彼女らもエクス同様、空白の書の持ち主であった。

 ヴィランのを生み出しているのは、”カオステラー”という存在だった。ストーリーテラーが異常をきたし、想区の主役や主役に関係した誰かに憑依することで、ヴィランを生み出していた。カオステラーを放置すれば、その想区は混沌の渦に巻き込まれ、やがて崩壊してしまう。

 レイナは想区を”調律”し、あるべき姿へ戻す能力を持った、”調律の巫女”と呼ばれる存在だった。彼女達は、それぞれの空白の書に童話や寓話のヒーローの魂を宿す”導きの栞”を挟むことで、そのヒーローの魂とコネクトし、ヴィラン達と戦っていたのであった。

 レイナ達によって、この想区がカオステラーの脅威にさらされ、幼馴染でありこの想区の主役でもある、シンデレラが危ないことを知る。エクスはシンデレラを救うために、レイナたちに同行することになる。

 カオステラーに憑依されたフェアリーゴッドマザーを倒し、想区の調律を果たした一行。エクスは、自分の空白だった運命の物語を始めるため、レイナとともに旅に出ることにした。

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