電話帳

黄色の薄い紙切れに載る電話番号に

遠い番号を見つけてはボタンを押して

今は見なくなった、その冊子に

時は無常と思いながら私は重石になった電話帳を見ている

あれには確かに「何か」が詰まっていた

そう時代が詰まっていた。時代遅れの時代が

どうもその時を過ごしていると感傷的になると

ちらりと見てしまう黄色い冊子には「何か」が詰まっている

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