親、
「ねえ?」
「何?」
「最近ちゃんと家には帰ってる?ずっとウチにいるけど?」
「いや?帰ってないけど?どうして?」
「仕送り、毎月届くんでしょ?親御さん達、きっと心配されてるんだよ、一度帰ってあげたら?」
「別に、知ったこっちゃねーよ、あんなやつらのことなんて、仕送りだって、一切手をつけてないし、つけるきもないから、いい加減気づいて止めりゃいいのに……あの馬鹿共は……さっさとくたばればいいんだよ……」
「――――っ‼︎」
「痛ッ‼︎おい‼︎急に何す……」
「自分の親のこと、そんな言い方しちゃダメ‼︎」
「何キレてんだよ⁉︎いいんだよ‼︎あっちだって僕のことなんて何とも思ってないだろうし、仕送りだってどうせ世間の見た目のためとかいう理由だぞ?」
「それでも‼︎自分の親なんだよ⁉︎世界に一つしかいない大切な繋がりなんだから‼︎大切にしなきゃ‼︎」
「……私だって、自分の実家なんて大嫌いだし、お父さんやお母さんだって嫌いだって言って喧嘩したこともあるよ?それでうち出たんだし……」
「だったら……」
「でも、それでも私のたった一人のお父さんお母さんだもん、本当に嫌いになんて、なれないよ」
「…………」
「だから、ね?一度帰って、お話しよ?それでまた相手にされなくて、頭にきたら、その時はもう帰ってこないってだけ言って、きっちりけじめつけてうち出りゃいいじゃん‼︎その後はずっとうちにいたらいいよ、私が責任を持ってずっとそばにいるから」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます