第210話 僕の嫁はオークの酋長達……(33)

「……ん? 何~? ルインさん~?」


 比の国の女王ルインの呼びかけに対して? 未だ彼女が自身の妻だと悟っていない健太(白馬の王子さま)は? こんな感じだよ。


 そう~? 彼は~? 他人行儀な声色でね~。もう半分は自分の妻(財産)へとなっている比の国の女王ルインへと後ろを振り向きながら言葉を返す。


 それも~? 健太(白馬の王子さま)は~? 大変に不思議そうな顔色をしながら、比の国の女王ルインへと言葉を返してきたのだ。


 まあ、そんな様子の健太(白馬の王子さま)のことを彼女は、後方から『ウフン』と新妻らしい振る舞いで見詰めながら、更に艶やかな唇を開く。


「あなた~? 私は~? 下着を着衣していない状態~。傍から~、誰が~、私を見ても~? 私は~、大変に優艶な姿をしているのだから~。こんな~? 人の通りの多いい場所の川で~。私の下着を洗濯しないでね~。こんな人の通りの多いい場所だと~? やはり~? 私の優艶な容姿は~。他人の目に触れ~。晒し者になってしまう~。だから~? あなた~。お願い~! 私の下着を洗濯するのは~? 人目につかない~。静かな場所の小川で洗濯をしてくれる~? あなた~?」と。


 比の国の女王ルインは? 彼女の邪な策……ではないか~? 女王さまの幼い頃からの純粋な夢……。一目惚れをした大好きな男性(ひと)の妃になる夢を叶える為に。健太(白馬の王子さま)へと更に策を弄する。


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