第146話 邪な計略…… (2)

 この世界~。この熱帯雨林の広大な大地一の勝利の女神であり。王者の証……。所有物でもある。此の国の丞相閣下であるシルフィーさまや、此の国一の武人と名高い戦姫エリエ姫……。


 その他にも、知略、智謀だけならば、母以上の偉材ではないか~? と、褒まれ高い評価を得ているプラウム嬢に、此の国の国境に領地を構え──。他国の侵入を許さない。戦上手に定評のあるウルハ姫さま達……。比の国の戦姫達の健太は主さま、なのだから~。建太が自分達姉妹の手許から離れ~。一般の籍へと座ることを『ヨシ!』としないのだよ~。


 だって~? 先程我等が、健太が一人で一般席に座り。今日の祭典のメインイベントである格闘相撲大会を楽しそうに観戦をしていると説明したのだが。


 う~ん、実はね~? 健太は一人で格闘相撲大会を観戦している訳ではなくて~。彼の周りには。健太親衛隊~。自称彼の妻達多数が取り巻いていると言うか~? 健太に入れ替わり立ち代わりと側に寄り──。甘えているのだよ~。


 それも~? 健太の競技場を挟んで向かいに座る、女王アイカの一族の女達に対して、当てつけのようにね~。彼女達は苦笑をしながら~。自分の主である健太に~。


「あんた~。あんた~」


「あなた~。あなた~」


「殿~」


「御方~」


「殿下~」


「健タン~」と。



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