第39話 ダークエルフとエルフのシャーマン(24)

「だから私(わたくし)達妃や主である王に降伏──! 心から平伏し、降伏、投降をなさい! 分りましたか? 貴方達~?」と。


 女性の声を大にした叫びではなくて、荒々しいのだが、神々しくもあり。凛とした声音での一喝! 台詞が。このミノタウロスの集落の最後の英雄達……だけではなくて。


 あちらこちらと火の手があがり。火の粉が風に舞う集落内を未だ混乱、困惑しながら逃げまとう。ミノタウロスの老若男女、子供達……。集落の酋長、一族の男女(者)達へと、勝利者! 征服者! 女王さま! らしい凛とした威厳のある振る舞いと声音──。上から目線で、うら若き女性(ひと)は、『もう既に、この集落の女王となっている自分自身に従え、わかりましたか?』と、言わんばかりな口調、物言いでね。


 この集落最後の英雄達と逃げまとう老若男女、子供達へと己の持つ神々しくもあり、艶やか、麗しく美しい肢体を魅せ、魅入らせて、臣下に下れと誘う。

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