魚の夢

きみと僕とを隔てるものを

境界線と呼ぶのなら

輪郭を辿る指先から溶けて

ひとつになってしまいたい


きみも僕もない

不確かで曖昧な世界

穏やかで温かな夢に揺られる

シーツの海に溺れて


交じり合った

体温だけを感じて

幸福という幻に

吐息をつく


ただ、ゆらゆらと

ゆらゆらと…

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