訣別の朝
凍える吐息を盗んで
冷たい口吻けを
もの云わぬ唇は青褪めて
愛を語ることはない
時を止めて
このまま、時を止めて
穢れた聖なる乙女を
美しいままに世に晒そう
誓った純潔は儚くも散り
散ることこそが甘美と知った
ああ、愚かな
なんと愚かな誓いだろう
動きを止めた眼差しは
叶わぬ夢の上に縫い止められ
脱け殻は気高い人形と化し
床に転がる
その、唇に…
どうか最期の口吻けを
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます