霊
夏の夕暮れ時
少年は一人山奥へ
可愛く微笑む少女に出会った
透き通った身体で
手招きしてる
「こっちにおいで」
招かれたのは屋敷
少年が入ると
扉はすぐに閉じられた
「一緒に遊びましょう?」
少年は奥に進む
少女の不気味な笑み、気付かずに
古びた屋敷には
少女の他にも人がいた
出迎える彼らの影は映らない
広い屋敷の中
かくれんぼして
「そろそろ帰る」
少年が言うと
屋敷の住人の
瞳が怪しく光った
「今度は鬼ごっこ?」
帰ろうとする少年
住人はその後ろ、追いかける
捕まっちゃダメだ
逃げなくちゃ
でも少年の足首掴む透明な手
「みいつけた」
「離さない」
「帰さない」
哀れな少年は
霊に捕まってしまった
夏の夕暮れ時
子供が一人消えたんだ
幽霊の屋敷に
魂はとらわれた
冷たい体だけが残された
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